...とすると遂に袋の鼠となりはてたのか...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...奇妙な呼吸器袋の鼠と思い込んでいた獲物が...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...まるで袋の鼠といった形……振り返れば...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...いずこへ落ちたとて袋の鼠...
中里介山 「大菩薩峠」
...「この山中へ追い込めばもはや袋の鼠である...
中里介山 「大菩薩峠」
...どちらにしても袋の鼠になってしまったのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...袋の鼠にされちまっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここで全く右の小柄の男を袋の鼠にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう袋の鼠やさかい...
中里介山 「大菩薩峠」
...こりゃてっきりお角が指したのだ、お角の方寸で我々をその筋へ密告したのに違えあるめえ――そうだ、道庵は袋の鼠、お角こそ大伴(おおとも)の黒主(くろぬし)、あいつが万事糸をひいている」そこで、この一まきは、釈放されるや否や、血眼で大津方面へ飛んで返り、お角の根拠をついたが、そのお角は一足先に遊山舟であの通り、湖面遥かに浮んでしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここへ入って来たら、もう袋の鼠だ...
久生十蘭 「魔都」
...マンは、袋の鼠になった...
火野葦平 「花と龍」
...まつたくの袋の鼠となし...
牧野信一 「船の中の鼠」
...五 袋の鼠塔の中では馬賊が一人...
宮原晃一郎 「ラマ塔の秘密」
...日本左衛門らは袋の鼠...
吉川英治 「江戸三国志」
...そこを囲んでいるまに、敵将劉(りゅうよう)が、小癪にも味方の牛渚(ぎゅうしょ)の手薄を知って攻めてきたと聞いたので、「よしッ、袋の鼠だ」と、孫策は、直ちに、駒をかえして、彼の側面を衝いた...
吉川英治 「三国志」
...「しまった」袋の鼠である...
吉川英治 「新書太閤記」
...どうせ今夜でなくても、袋の鼠、片づくにゃ決まっている弦之丞だ、麓口(ふもとぐち)さえ縫いこんでおけば、何もあわてることはない」松明(たいまつ)がとぼりきれたので、ふたりの原士は、スタスタ先へ下ってしまった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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