...あるべき排列をなして私の衷(うち)に同化されるだろう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...雅俗折衷で面白可笑しく三日も連載(つゞき)物にしたり...
石川啄木 「菊池君」
...その衷情を訴えられてみると...
徳田秋声 「仮装人物」
...願わくは執事辱(かたじけな)くも鄙衷(ひんちゅう)を察して...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...川路の苦衷を傳へて遺憾がない...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...それは衷(うち)へ衷(うち)へと音もなく逆流するのだ...
徳永保之助 「洪水のように」
...唯一人でも衷心慰藉するものがあれば彼は救われた...
長塚節 「太十と其犬」
...その結束を固めなければならない立場にある独逸の要路の人々の苦衷を思い...
中谷宇吉郎 「語呂の論理」
...家と若君との無事を計る苦衷だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そうしたら私は明日の朝の一回のアルコール分だけ助かるのだからと衷心から祈りたい思いでいっぱいだった...
正岡容 「わが寄席青春録」
...予が報国の微衷もて永々(ながなが)紀州のこの田舎で非常の不便を忍び身命を賭して生物調査を為(な)し...
南方熊楠 「十二支考」
...ただ粗漏蕪雑(ぶざつ)のまま大体を取纏めて公表を急がなければならなくなった筆者の苦衷を御諒恕の程幾重にも伏願する次第である...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...輿と駕籠を折衷(せっちゅう)した新様式の陣輿を案出した...
吉川英治 「黒田如水」
...「それがしの苦衷(くちゅう)も少しはお酌みとりくだされい...
吉川英治 「三国志」
...衷情(ちゅうじょう)を訴えて...
吉川英治 「親鸞」
...十七衷心のものを吐いて...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...武蔵の苦衷(くちゅう)の半分ぐらいは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この人の衷情(ちゅうじょう)は身に過ぎて勿体ない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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