...ひとえに後より来る人々への微衷よりして筆を執った次第である...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...いささか老生日頃の愚衷など可申述(もうしのぶべく)候(そうろう)...
太宰治 「不審庵」
...君の苦衷(くちゅう)察するにあまりあり...
田山花袋 「田舎教師」
...わが衷(うち)に在(いま)す神...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それが決して両者の折衷ではなかった所以である...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...「ひとり立ち帰られたかたのことは衷心残念に存じます...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...此の點に付て井上伯は深く侯の苦衷を諒とし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
......
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...……だから折衷主義を「日和見(ひよりみ)主義」というのである……ほぼ間違いなく予定日数を約束することもできて...
服部之総 「黒船前後」
...予は衷心よりの悲哀の念をもって右の事由を諸官に布告し...
久生十蘭 「泡沫の記」
...みんな正しいのだといふやうな折衷主義に堕してはならないであらう...
平林初之輔 「文学の本質について(一)」
...イデオロギーの人目を惹くに足る變化も、若しそれがこのやうな基礎を缺いてゐるならば、眞實でなく、現實的でもなく、却てただ既成概念の整理であり、折衷であり、修正と補足であるに過ぎない...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...逍遙子は類想の固有派、個想の折衷派、小天地想の人間派の別を立て、さて獅子吼(ししく)をなしていはく...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...折衷之助は次に傳ふるやう...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...そのような場合はきっと相手の鼻が衷心からの感謝の意を表明していないためで...
夢野久作 「鼻の表現」
...やがての御恩命をひたすら待ち奉る微衷(びちゅう)の他ござりませぬ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...いかなる苦衷(くちゅう)を歯の根に噛みたもうとも...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...その腹蔵(ふくぞう)のない態度にわたしは衷心(ちゅうしん)から感謝し...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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