...兎に角僕は自分の衷にいゝものゝ身動きを感じた時にのみ書くことが出來る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...お前の衷(うち)には苦しい二元が建立(こんりゅう)される...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...私は長い間の無益な動乱の後に始めて些(いささ)かの安定を自分の衷(うち)に見出した...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...併しまだ/\黒岩氏は本当に衷心から婦人に理解や同情を持つてゐられるとは私にはどうしても信じられない...
伊藤野枝 「最近の感想」
...なんぞわが衷(うち)に思い乱るるや...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...表紙は糸瓜の宿の衷平(碧童)の手でゆうしんじようとなつてゐる...
小穴隆一 「二つの繪」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...ここで衷情を訴えたところでどうにも仕様がありません...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...またその微衷(びちゅう)を諒すべきものあり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...フランス語とドイツ語と折衷的な言葉を使って...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...大垣伊右衞門の苦衷は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...死んだ高倉利吉の苦衷を遠い風景のように眺めていた...
本庄陸男 「石狩川」
...「世上誰知鉄石衷...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...次に折衷之助は逍遙子が旨を承けたる軍配の大詰として...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...次には折衷之助に鴎外とハルトマンとを全くおなじに看做(みな)して事問ふべき譯ありと辨ぜさせたり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...折衷之助をして敵に權變ある上はわれも奇兵を出さむこと然るべしと辨ぜしめたり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...「折衷派」と曰ひ...
山路愛山 「明治文学史」
...義平太の苦衷(くちゅう)はうれしい...
吉川英治 「大岡越前」
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