...俺の衷に俺でなければ何人も入り得ない世界があるのは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...その醜い私の罵詈も共に還って来て私の衷(うち)に巣喰うのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...それには愛によっての獲得と同じように永く私の衷にあって消え去ることがない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...少女はまたあなたを彼女の衷に奪い取るだろう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...一番うれしそうでした……」それは正造の苦衷をなぐさめようとする惻隠の響であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...最後に善が勝つと云う皆んなの心の奥底に持っている衷心からの確信が...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...源家古法と甲州流を折衷した旧式編制であって...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...私は衷心(ちゅうしん)にきざまれました……徹底的のところには...
中里介山 「大菩薩峠」
...死んだ高倉利吉の苦衷を遠い風景のように眺めていた...
本庄陸男 「石狩川」
...あまりに折衷的乃至混合的であるためだとも云はれ得る...
三木清 「哲學はやさしくできないか」
...いつも対立をぼやかす折衷論ばっかり出すんだもの...
「海流」
...和洋折衷とか云うような...
森鴎外 「鼠坂」
...そのような場合はきっと相手の鼻が衷心からの感謝の意を表明していないためで...
夢野久作 「鼻の表現」
...我が衷(うち)に君の在るを...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...わしの苦衷(くちゅう)を語り...
吉川英治 「黒田如水」
...輿と駕籠を折衷(せっちゅう)した新様式の陣輿を案出した...
吉川英治 「黒田如水」
...ひとえに宮の驕(おご)りをこらす聖衷(せいちゅう)に存するを...
吉川英治 「私本太平記」
...衷心(ちゅうしん)からいう...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索