...イタリアにヤソ教衰えたる原因イタリアは近年宗教の勢力非常に衰え...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...痩(や)せ衰えた紅葉が書棚(しょだな)の前で書籍を漁(あさ)っていた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...そこに上半身を起している死神のような顔をした痩せ衰えた男...
海野十三 「千早館の迷路」
...歩くにはあまりにも衰えた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...痩せ衰えた頬がつやゝかにかゞやいているのを見ながら...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...少しでも腐敗せずに残っている衰えたよい空気は皆逃げ出して...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...生気(せいき)のない衰えた顔付だった...
豊島与志雄 「反抗」
...衰えた肉身にひそむ疲れた魂ばかりが直覚し得る声ならざる声である...
永井荷風 「曇天」
...しかし船中の陽気は衰えたというではなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...骸骨(がいこつ)のように痩せ衰えた体を毛皮で包んでいました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...どうかすると妻の衰えた顔には微(かす)かながら活々(いきいき)とした閃(ひらめ)きが現れ...
原民喜 「美しき死の岸に」
...江戸が衰えたとはいいながら...
三好十郎 「斬られの仙太」
...金吾 うむ……老婆(衰えたシャガレタ声で)あのねえあんた方...
三好十郎 「樹氷」
...弱り果てて地面に寝たままの衰えた声であるが...
三好十郎 「胎内」
...病み衰えた勝三郎は終(つい)に男名取総員の和熟を見るに及ばずして東京を去った...
森鴎外 「渋江抽斎」
...男鹿のナマハギは近年もう著しく衰えたということである...
柳田国男 「雪国の春」
...呉の進出を妨げることはできません」「漢室が衰えたあと...
吉川英治 「三国志」
...糸のように痩せ衰えた郁次郎を引き立てて...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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