...一時は病勢が非常に衰えたように見えた...
有島武郎 「小さき者へ」
...初一念(しょいちねん)の国士の大望は決して衰えたのでも鈍ったのでもなかった...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...風は少し衰えたようだけれど...
梅崎春生 「風宴」
...其の痩せ衰えた胸を太らせて...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...突如として健康の消え衰えた者のように...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...衰えた身体を九十度の暑さに持て余したのはつい数日前の事のように思われたのに...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...ドイツの学芸の既得技能が急に衰えたとは誰も考えないだろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...一般にマルクス主義的風潮の流行が衰えたということなのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...あの病み衰えた父であることを...
豊島与志雄 「楠の話」
...衰えたところを見せまいとする斉興であった...
直木三十五 「南国太平記」
...血気はまだ必ずしも衰えたりとは言えますまい――こうして...
中里介山 「大菩薩峠」
...父は年の所為(せい)で健康の衰えたのを理由として...
夏目漱石 「それから」
...ペルシアにおけるイスラム教勢力が衰えた最近代にいたるまでは...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...やるせないまでに衰えた声で...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...その衰えた現情は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...時代の下降につれて工藝が衰えた時...
柳宗悦 「工藝の道」
...衰えた都を意味する文学語としてのフルサト...
柳田国男 「故郷七十年」
...南方政府の逮捕命令をうけて上海(シャンハイ)を逃れた陳独秀(ちんどくしゅう)が船着場に衰えた姿をあらわした...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
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