...彼は自分の衰えた記憶を助けてもらう積(つも)りで...
モオパッサン 秋田滋訳 「親ごころ」
...視力の衰えた者にも十分な照明をあたえている...
海野十三 「断層顔」
...八右衞門はやはり日増しに衰えた...
小泉八雲 田部隆次訳 「おかめのはなし」
...痩せ衰えた頬がつやゝかにかゞやいているのを見ながら...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...ブック・レヴューへの尊敬は編集上著しく衰えたのではあるが...
戸坂潤 「読書法」
...米友が来たと聞いて、その美しい、衰えた、淋(さび)しい面(おもて)に、このごろ絶えて見たことのない晴々した色が浮びました...
中里介山 「大菩薩峠」
...衰えた体力を無理にふりしぼるように罵っている伯父の姿は全く悲惨であった...
中島敦 「斗南先生」
...自分の「あの女」に対する興味は衰えたけれども自分はどうしても三沢と「あの女」とをそう懇意にしたくなかった...
夏目漱石 「行人」
...メンデルスゾーンはようやく衰えた体力で...
野村胡堂 「楽聖物語」
...勢いの衰えた焔が...
本庄陸男 「石狩川」
...日のまぶしさにしかめつつやせ衰えた脛(はぎ)をふんばり...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...衰えたというも、首里はまだ純然たる沖縄の王都なのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...歌が衰えたという説があるが...
柳田国男 「故郷七十年」
...身心骨(きょうこつ)と衰えたり...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...呉の進出を妨げることはできません」「漢室が衰えたあと...
吉川英治 「三国志」
...俄に吉野朝廷が衰えたとも見えなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...信玄公以来の弓矢もかくばかり衰えたことかと...
吉川英治 「新書太閤記」
...その眼は衰えた中にもあらん限りの訴えを燃焼(ねんしょう)している...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??