...一時は病勢が非常に衰えたように見えた...
有島武郎 「小さき者へ」
...沖縄の民族的宗教の衰えた源因は二つあります...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...痩せ衰えた女幽霊の余りの力強さに...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...そういう優れた民族が中毒性に罹(かか)って衰えたのである...
大隈重信 「日支親善策如何」
...――クリティシズムは創作活動が衰えた時盛んになる...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...急速に衰えたことは明瞭に私たちの眼に映った...
火野葦平 「花と龍」
...日のまぶしさにしかめつつやせ衰えた脛(はぎ)をふんばり...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...数学の研究は一時は多少衰えたかと思われるけれど...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...江戸が衰えたとはいいながら...
三好十郎 「斬られの仙太」
...金吾 うむ……老婆(衰えたシャガレタ声で)あのねえあんた方...
三好十郎 「樹氷」
...このあたりからボツリボツリと通りすぎて行く人の気配がしはじめる)中年の男(これは酔っているのか、やけくそなのか、フラフラと歩いて来ながら、衰えた、しかし、何か投げやりな声で歌をうたって、金吾達とすれちがって行く)ああ、ああ、あの声でエ……(二節ばかり歌って、ひどい嘲笑をこめた声で)天皇陛下ばんざーいっ!金吾 ……(立止って)ええ、ちょっとうかがいやすが、銀座の方へはこちらへ行ったら出やしょうか?警官 銀座? そうさねえ、この電車の線路について真すぐ行くと新橋の省線のガード下をくぐるから、そしたら左に折れて行くと銀座だ...
三好十郎 「樹氷」
...病み衰えた蒼白い顔が目にうかんだ...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...彼は昔のように輝かしく政務を処理するだけの力も気魄も衰えたのを感ずるや...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それはやせ衰えた哀れな病人に向って「喜び娯(たの)しめ」と呼びかける医者と同じことだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...美しさが衰えたのは...
柳宗悦 「民藝四十年」
...身心骨(きょうこつ)と衰えたり...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...二人は暫く安次の痩せ衰えた顔を黙って眺めていた...
横光利一 「南北」
...苦労で痩せ衰えた親虎の姿はひどく親家を動かしたので...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??