...あの愛くるしい顔もすっかり衰えてしまった...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...強烈なる生存の力ももうよほど衰えてしまった...
田山花袋 「一兵卒」
...病み衰えた娘御を連れて待っておられます...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...次第に心気が衰えてきた...
豊島与志雄 「非情の愛」
...釈尊滅後六百年の後小乗が漸(ようや)く盛んになりまして大乗が漸く衰え行くのを歎いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...伯父の元気の衰えてはいないらしいことが察せられたので...
中島敦 「斗南先生」
...女役者の一座の中で衰えさせてしまうのかと...
長谷川時雨 「市川九女八」
...アフリカハネガヤ製の粗悪品だが衰えを見せず今日ではよく使われている小さな玄関マット...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...……まるで亡者のように痩せ衰えた...
久生十蘭 「魔都」
...エドヴィナ伯爵の健康は日ごとに衰えてきた...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...真夜中になってからやっとそれが衰え出すように見えたので...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...だんだん衰え出した火力が私達の身体を知らず識(し)らず互いに近よらせ出していた...
堀辰雄 「楡の家」
...ここ何年も老婆は衰えに苦しんでいたが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...大体の上より観(み)れば文学美術の衰えんとする時代に生まれてその盛んならんとする時代に歿せしなり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...体力が衰えては思う山へも登れまい...
松濤明 「山想う心」
...小柄な人が持病のために痩(や)せ衰えて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今は衰えてしまった土地の神の信仰ではないかということである...
柳田國男 「地名の研究」
...二人のあいだに燃え衰えて来たが...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??