...一旦封印をして表口を閉じた上で...
海野十三 「火葬国風景」
...それは母親の証言ばかりでなく、最初叫声(さけびごえ)を聞きつけて現場に入った、近隣の五六人の人達が、充分認めていた、と云うのは、その朝彼等が初代の家に這入(はい)ろうとして、戸を叩いた時、已(すで)に読者にも分っている通り、表口も裏口も、中から錠が卸してあって、どうしても開(あけ)ることが出来なかったからである...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...さっさと表口の方へ行った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「青い風呂敷包み」
...表口(ここ)にそれらしい足跡はありませんでしたか?……その連中はあなたより先にここを出て行ったのですよ」「さア...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...表口から入つて右に...
薄田泣菫 「茶話」
...あなたが表口(おもてぐち)から飛び込んで来られた時...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「黄色な顔」
...さながら人なき家の如く堅くも表口の障子を閉めてしまった土弓場の軒端(のきば)には折々時ならぬ病葉(わくらば)の一片(ひとひら)二片(ふたひら)と閃(ひらめ)き落ちるのが殊更に哀(あわれ)深く...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...表口では下足番(げそくばん)の男がその前から通りがかりの人を見て...
永井荷風 「雪の日」
...表口から乗込むことにしましょう」「嬉しいわ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここをあけて下さい」久助とお雪とは表口へ走り出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...もとの表口から四方(あたり)を忍ぶ様子でスルリと滑り出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...癪(しやく)にさはるぢやないか」酒屋の表口へ悠々と拔ける平次の後ろから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...表口の上に書いてある...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...表口へ廻って駈け込んだ...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...内山は菊地鉄平に表口の内側に居残つてくれと頼んだ...
森鴎外 「大塩平八郎」
...表口をあけ放しにして置いて驅け出してしまひました...
森鴎外 「高瀬舟」
...ここが表口になるらしい...
森鴎外 「普請中」
...朱実は旅籠の表口へまわって行った...
吉川英治 「宮本武蔵」
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