...我ら二人が表に出る時二人の少女は声を揃えて「さいなら...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...松葉屋を表に出ると清い涼しい風がさつと膚に當つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...)雨は降っていないと心得て表に出ると...
高浜虚子 「丸の内」
...そして先刻恒雄と共に表に出る瞬間に見た富子の顔がちらと浮んだ...
豊島与志雄 「囚われ」
...どうかして一番諸子の意表に出る進歩がして見たく...
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...表に出ると松次郎が木之助のことを笑って言った...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...いつものように御馳走になった上多(た)ぶんのお礼を頂いて表に出ると...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...このほかにも泰文には人の意表に出るような奇怪な振舞が多かった...
久生十蘭 「無月物語」
...彼女は帳場の方から表に出るらしい...
火野葦平 「花と龍」
...誰か一寸思いあたらなかったが、やっと、民政党の新聞記者であることを思い出し、表に出ると、その男は、一寸顔を貸して貰いたいが、と云って歩き出したので、彦太郎もついて行くと、唐人川の岸辺の柳の木の下まで来て立ちどまり、こちらを向いた...
火野葦平 「糞尿譚」
...働き手の清河が表に出るのみならず...
三田村鳶魚 「話に聞いた近藤勇」
...いつでも人の意表に出るような応酬をしていたように言われている...
柳田国男 「木綿以前の事」
...奇妙に表に出るとバッタリお逢いする...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...赤い帯を色気なく結んで表に出ると...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...憲作は表に出るとあたりを見まわした...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...意表に出る策略を執ったならば却って安全かも知れぬという説が多数を制しましたために...
夢野久作 「暗黒公使」
...人の意表に出る素晴しい方法で私を片付けるべく...
夢野久作 「暗黒公使」
...若夫婦万歳」吾輩は廊下の空間を泳ぐようにフラフラしながら表に出ると...
夢野久作 「超人鬚野博士」
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