...昼となく夜となく表と裏とから責(せ)め虐(さいな)まれているのです...
海野十三 「諜報中継局」
...仔細に表と裏とを調べた...
海野十三 「獏鸚」
...表と裏から雑貨商のなかへ...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...家の表と裏に立ちばんをすることになりましたが...
江戸川乱歩 「怪人と少年探偵」
...表と裏とちがつて...
薄田泣菫 「茶話」
...そうするためには表と裏と桟を二重にする必要があり...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...事物には凡て表と裏とがある...
戸坂潤 「読書法」
...そして、表と裏と、町の抜け路――要所要所に、人数が配置された...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...表と裏と二軒に仕切ったらしく...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...表と裏とは違(ちが)った男だ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...いかに薄(うす)き平面にても苟(いやし)くも実物である以上は必ず表と裏とがある...
新渡戸稲造 「自警録」
...その場へ捨てて來るやうな馬鹿なことはしないと思ひますが」「物事には表と裏とあり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一錢銅貨の表と裏とのやうに...
堀辰雄 「死の素描」
...一錢銅貨の表と裏とのやうに...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...一つの事實の表と裏とを表わす...
矢田部達郎 「心理學」
...表と裏とあれば裏の方から昇って...
柳田国男 「峠に関する二、三の考察」
...表と裏から彼を責めたてたのである...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...しかし、なおよく考え込みつつ歩いていると、やはり幣帛の方は、そのような不要なことも人には囁きかけず、表と裏とを見せ、たらりと白く垂れ下っているばかりの静けさで、お前の持ちものをすべて生かせ、そして天に捧げよ、と彼の心に云いかけ、肚のあたりでしっとりと留まるのだった...
横光利一 「旅愁」
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