...寝衣(ねまき)の衣紋(えもん)崩れたる...
泉鏡花 「悪獣篇」
...矢張(やっぱ)り普通(ただ)の人間とおんなじ口の利き方をなさる事? 一寸さあ……」と衣紋(えもん)を抜く...
泉鏡花 「浮舟」
...衣紋の位に年長(た)けて...
泉鏡花 「歌行燈」
...……湯上りの上、昼間歩行(ある)き廻った疲れが出た菅子は、髪も衣紋も、帯も姿も萎(な)えたようで、顔だけは、ほんのりした――麦酒(ビイル)は苦くて嫌い、と葡萄酒を硝子杯(コップ)に二ツばかりの――酔(えい)さえ醒めず、黒目は大きく睫毛(まつげ)が開いて、艶やかに湿(うるお)って、唇の紅(くれない)が濡れ輝く...
泉鏡花 「婦系図」
...衣紋(えもん)を抜いている...
梅崎春生 「幻化」
...這(は)ひよれる子に肌脱(はだぬ)ぎの乳房(ちぶさ)あり肌ぬぎし如く衣紋(えもん)をいなしをり七月十八日 発行所例会...
高浜虚子 「五百五十句」
...お顔と衣紋(えもん)は様式的に全く違う...
高村光太郎 「回想録」
...衣紋を繕ったりしている間に...
徳田秋声 「足迹」
...)とにかく珍々先生は食事の膳につく前には必ず衣紋(えもん)を正し角帯(かくおび)のゆるみを締直(しめなお)し...
永井荷風 「妾宅」
...机竜之助の前には島田虎之助が衣紋(えもん)の折目正しく一(いっちゅう)の香(こう)を焚(た)いて端坐しているところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...衣桁(えかう)や衣紋竹の着物の中へも消えて無くなると言はれました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分」八五郎は急に衣紋(えもん)を正したりするのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さすがに衣紋は崩れて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――どうせ衣紋(えもん)坂の高札場に曝(さら)されて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...衣紋坂へ近くなった頃でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...衣紋(えもん)も崩れない平常着を着てゐたと言ひますよ」「兎も角も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...衣紋(えもん)を押上げるのだった...
長谷川時雨 「鬼眼鏡と鉄屑ぶとり」
...衣紋(えもん)を直し合ったり...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
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