...障子の傍へ衣ずれの音も高く現われたのは若い女の立姿...
海野十三 「深夜の市長」
...それから衣ずれの音をさら/\ときかせて...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...衣ずれの音を少しでも殺すように...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...お目通りをお許し下さいませ」その時衣ずれのおとが急に止んだので...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...気ぜわしげな足音とさらさらという衣ずれの音が聞えて...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...さらさらいう衣ずれの音や...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...「今のは猟師でしょうか」「そうかも知れぬ」二人の脚音と、衣ずれの外、何んの物音もない深山であった...
直木三十五 「南国太平記」
...人々の立去った足音、最後の衣ずれが、聞えなくなった瞬間――邸が、部屋が、急に、しいーんとした...
直木三十五 「南国太平記」
...衣ずれの音がしたので「何処へ」「一寸」「厠へか」「はい」綱手は...
直木三十五 「南国太平記」
...衣ずれの音をさせたりするのが...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...この時黒き暖簾(のれん)より衣ずれもせぬ忍び足かいま見すなる中の間(ま)のなでしこ色の帯のぬし...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...竹のそよぎはそなたの衣ずれ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...室内の衣ずれをも聞きのがすまいとして...
吉川英治 「江戸三国志」
...御方の衣ずれが爽やかに鳴って...
吉川英治 「剣難女難」
...サラサラと微かな衣ずれがどこかでしたが...
吉川英治 「剣難女難」
...衣ずれもせず、人の気配が寄ってきた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...彼女のそこはかとない衣ずれの匂いにも紛らわしい...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索