...貧しく乏しい心を抱いて衢に出ると...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...衢(みち)は人影もまばらで...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...終(つひ)に見果てぬ内心の夢の衢(ちまた)に迷ふらむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...その道衢(ちまた)に...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...彫鞍宝勒飛シ二玉塵ヲ於郊ニ一或ハ氈帽棕鞋蹈ミ二瓊瑤ヲ於街衢ニ一或画舸載セレ妓ヲ或高楼呼ビレ酒ヲ直ニ以為シ二勝遊楽事ト一...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...江戸の大都繁華の巷(ちまた)も俄(にわか)に修羅(しゅら)の衢(ちまた)に変じ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...夜、私は、古着の競売場、茶館、最も雑踏の街衢、または居酒屋にあつて、未知の鼻音の狂熱的な蒐集者であつた...
富永太郎 「断片」
...目の下に街衢の屋並から...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...パリー街衢(がいく)に交差する銃火と砲火...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この悲哀は街衢(がいく)のさまよりもむしろここに生活する女給の境遇について...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...街衢(がいく)はよく整頓され...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...ばらばらに黒い楔(くさび)の外(はづ)されたこの残留の街衢の中で...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...一神あり天の八衢(やちまた)におり...
南方熊楠 「十二支考」
...天八達之衢(あまのやちまた)に居り...
南方熊楠 「十二支考」
...殷の法に灰を衢(まち)に棄つる者を罪(あしきり)に処せるは苛酷に過ぎぬか...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...私どもの歩いてゆく到るところな街衢に輝いていた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...鵬斎が茶山を通衢上(つうくじやう)に捉へて放さなかつた如く...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その人が康衢(こうく)通逵(つうき)をばかり歩いていずに...
森鴎外 「渋江抽斎」
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