...余勢をもってすすんで敵の本拠を衝くことになった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...肴屋(さかなや)も果物屋(くだものや)も酢屋もまたごみ溜(ため)の匂いも交って鼻を衝く...
高浜虚子 「俳句への道」
...あきらめてはゐるやうですけれど――」ベツドの傍へ近づくと臭氣が鼻を衝くやうだつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...衝くべき虚がいくらもあるように思われたが...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...今朝はもうひつそりとして只干したコマセの臭ひが鼻を衝くばかりであつた...
長塚節 「隣室の客」
...トンと印東の胸を衝く...
久生十蘭 「魔都」
...思はず太い溜息を衝くと同時に...
牧野信一 「明るく・暗く」
...うまいものだなあ――と吐息を衝くのであつた...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...立止つては凝つと顔を見合はせて吐息を衝くばかりで...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...水面に首垂れて深い吐息を衝くと...
牧野信一 「バラルダ物語」
...ぐつたりとして!」鯨井と田上が精一杯の溜息を衝くと...
牧野信一 「まぼろし」
...無惨に鼻を衝くばかりだらうがな――」「だつて...
牧野信一 「雪景色」
...息を衝く間もなく水を駈け渉つて...
牧野信一 「夜見の巻」
...硝煙鼻を衝く新戦場の活写であつた...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...……胸を衝くような急斜面になり...
山本周五郎 「新潮記」
...虚を衝くためにであった...
吉川英治 「上杉謙信」
...人の心のうつろを衝く...
吉川英治 「折々の記」
...それを知ってわざと不意を衝くようにも思われた...
吉川英治 「新書太閤記」
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