...われわれは南から同時に衝く...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...聲せし方を仰げば、二子の峯、暮色の中に淡く見えて、高く天を衝く...
大町桂月 「箱根神社祈願の記」
...天を衝くの望みを有せしむる...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...また鋭く人の虚を衝くことはあっても...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...それに(うそ)を衝くと云ふ事がない...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...今朝はもうひつそりとして只干したコマセの臭ひが鼻を衝くばかりであつた...
長塚節 「隣室の客」
...紛(ぷん)と好(い)い匂(におい)が鼻を衝く...
二葉亭四迷 「平凡」
...うまいものだなあ――と吐息を衝くのであつた...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...がつくり首垂れて吐息を衝くと...
牧野信一 「早春のひところ」
...達者な時ならば鬼柳の宿場で一息衝くと...
牧野信一 「剥製」
...水面に首垂れて深い吐息を衝くと...
牧野信一 「バラルダ物語」
...私が息を衝く間に自らが取り交す諸種の対話を自ら注意することだけでも足りるのである...
牧野信一 「真夏の夜の夢」
...いよいよ本ものの探偵だなと私の胸は早鐘を衝くように鳴出した...
松本泰 「日蔭の街」
...眼尻でまた小衝くやうにした...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...左の肘を衝く...
森鴎外 「金貨」
...天を衝くものがあったが...
吉川英治 「三国志」
...蜀境を衝くような事態でも起っては重大であると思うて...
吉川英治 「三国志」
...人数の多数からおのずとわきあがる意気は天をも衝くように見えた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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