...聲せし方を仰げば、二子の峯、暮色の中に淡く見えて、高く天を衝く...
大町桂月 「箱根神社祈願の記」
...また鋭く人の虚を衝くことはあっても...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...セルギウスは女がを衝くのを看破してゐる...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...魑魅(ちみ)鼻を衝(つ)く際(さい)に……」「魑魅鼻を衝くとは何の事だい」「そんな事を云うじゃありませんか...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...新旧相衝くの患(うれい)を避けて遠く相引かしむるの法なり...
福沢諭吉 「新女大学」
...各々はげしい自愛を衝くのだ...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...息を衝く間も見せず鮮かに鉄棒に戯れた...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...此方が一息衝くと...
牧野信一 「歌へる日まで」
...うまいものだなあ――と吐息を衝くのであつた...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...薄荷のような匂いの鼻を衝くそのお酒をいっぺんに飲み干してしまうと今松...
正岡容 「寄席」
...鼻を衝く鼻を衝く歯磨酒...
正岡容 「寄席」
...しかしわたくしはを衝くことが嫌だから申しますが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...女は嘘を衝く...
森鴎外 「雁」
...いつの間にか女は嘘を衝くものだといふ...
森林太郎 「身上話」
...脚爪の鋭さが何んともいえず胸を衝く...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...虚を衝くためにであった...
吉川英治 「上杉謙信」
...多少は彼の条件を容れても、ここはじっとご自重あって対策を他日に期して和睦(わぼく)をお求めあることが万全であろうと考えられますが」「貴公もそう思うか」「勢いの旺なるものへ、あえて当って砕けるのは愚の骨頂です」「旺勢は避けて、弱体を衝く...
吉川英治 「三国志」
...まっ先に、不知哉丸のことが、胸を衝く...
吉川英治 「私本太平記」
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