...敢て何等の衒気なく何等の矯飾なかりき...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...衒学(げんがく)の気焔を挙ぐる事...
芥川龍之介 「骨董羹」
...公民の妻と覺しき婦人の際立ちて飾り衒(てら)へるあり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...私はまた間違つた教育者を衒(てら)はふとしてゐると...
伊藤野枝 「私信」
...優れた探偵家の免(まぬが)れ難い衒気(げんき)であったのか...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...茶入には以前の衒気は跡方もなく消えてゐました...
薄田泣菫 「利休と遠州」
...あの頑迷な衒学者のラニョンが...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...自他共に隠さず衒はず...
種田山頭火 「其中日記」
...へツへ」むしろ好んで皮肉を衒(てら)ふやうなその歪んだ口許(くちもと)に深い皺を寄せ乍らにや/\と傲(ほこ)りがに裕佐の顔を見てゐた孫四郎はかう云つて高く笑ひ出した...
長與善郎 「青銅の基督」
...熱誠を衒(てら)って...
夏目漱石 「それから」
...衒學、氣取り、淺薄といふやうな惡評を、私も氏に對して下すやうになつた...
正宗白鳥 「昔の西片町の人」
...後は命を衒(かた)らるゝ種と知らざる浅間しや」といへる一句はいはゆる狂言の山なるべし...
三木竹二 「いがみの権太」
...貴婦人に向ってラテン語を引用することが衒学的であることを詫びるのであろうか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「甲寅叢書」の時は非常にペダンティック(衒学的)で...
柳田国男 「故郷七十年」
...姉さんたちが女衒(ぜげん)の六から逃げきれなかったようにね...
山本周五郎 「さぶ」
...衒(てら)ったりする必要のないなかまなので...
山本周五郎 「山彦乙女」
...矛盾(むじゅん)、秘密、卑屈、衒(てら)い、虚偽、あらゆる陰性の虫が僧院に湧く原因はそこにあるんだ...
吉川英治 「親鸞」
...計画もなく衒(てら)いもなく...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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