...「別れの時」の悲哀を伴はざる革命と進歩とは處僞か誇張か衒耀か...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...此の別世界中の理想たる通とか粋とかを衒って社会と交渉しないのを恰も文人としての当然の生活なるかのように思っていた...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...而(しか)して自己衒揚(げんよう)と積極的自己感情の情緒とを...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...學問に出齒りて衒學先生となり...
大町桂月 「風船玉」
...芝居気(しばいげ)も衒気(げんき)も彼には沢山にあった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...稚気乃至多少の衒気(げんき)を帯びた浅瀬の波の深い意味もない空躁(からさわ)ぎの一年であったとするも...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...衒学は一方、アカデミーへの押しつけがましい参与であると共に、他方、素人威しを意味する...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...平安な時あらゆる人に絶えず附け纏(まと)はる自己広告の衒気(げんき)は殆(ほとん)ど意識に上(のぼ)る権威を失つてゐる...
夏目漱石 「艇長の遺書と中佐の詩」
...衒気(げんき)があって自分以上を装(よそお)うようなものができたりして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...その経過を何にも隠さずに衒(てら)わずに腹の中をすっかりそのままに描き得たならば...
夏目漱石 「模倣と独立」
...女衒(ぜげん)や人買ひぢやあるめえし」「へエー」「金持の跡取なんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...衒勇(げんゆう)を振うことも趣味の一つであった...
久生十蘭 「無月物語」
...世人多くは曰く好んで字餘りの句を爲すは徒に新を弄し奇を衒(げん)する者なりと...
正岡子規 「字餘りの和歌俳句」
...衒学(ペダンティスム)と科学の悪用とを攻撃しながら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...女衒(ぜげん)の六がなかまの復讐(ふくしゅう)を怖(おそ)れたとき...
山本周五郎 「さぶ」
...あたしそのままここへとんで来たかったわ」女衒(ぜげん)の六はなぜそんなことをした...
山本周五郎 「さぶ」
...しかも何の衒(てら)いも見えなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...衒(てら)いではなかった...
吉川英治 「松のや露八」
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