...馬琴の衒学癖(げんがくへき)は病(やまい)膏肓(こうこう)に入(い)ったもので...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...茶入には以前の衒気は跡方もなく消えてゐました...
薄田泣菫 「利休と遠州」
...墨染(すみぞめ)欝金(うこん)の奇を衒(てら)うでもなく...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...両者の衒学的区別は批難されねばならないであろう...
戸坂潤 「科学方法論」
...アレキサンドリア主義などという衒学的な言葉を使って見たくなったのである...
戸坂潤 「読書法」
...けっして衒学者(ペダント)じゃないのね...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...この衒学(げんがく)的な陳腐(ちんぷ)なドイツ人にたいして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...嘘(うそ)を吐(つ)いて世間を欺(あざむ)くほどの衒気(げんき)がないにしても...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...かように化物共がわれもわれもと異(い)を衒(てら)い新(しん)を競(きそ)って...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...すなわち悪意をもって硬骨(こうこつ)を衒(てら)ったならば...
新渡戸稲造 「自警録」
...女衒(ぜげん)の真似をしている時...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼等は衒学(げんがく)的なものを嫌(きら)い...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...報告を出来るだけ衒学的な文句で書いたり...
宮本百合子 「「インガ」」
...衒学(げんがく)なんという語もまだ流行(はや)らなかったが...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...「甲寅叢書」の時は非常にペダンティック(衒学的)で...
柳田国男 「故郷七十年」
...そのときの痕がまだここに痣(あざ)になって残っててよ」四女衒(ぜげん)の手から手へ渡って...
山本周五郎 「風流太平記」
...無意識に出る青春の者の衒(てら)いにすぎまい...
吉川英治 「私本太平記」
...世上の聞えにも衒気(げんき)を抱くのが青年の常なのに――何となされたことかと...
吉川英治 「新書太閤記」
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