...行縢(むかばき)の片皮へ...
芥川龍之介 「芋粥」
...行縢を着けた男や...
田山花袋 「道綱の母」
...家の殿の旅立を見送るために――内に住んでゐる人達はその取亂したさまを他に見られることをきらつて、階段の下から此方へは出て來なかつたけれど、下司や僕や男達はずつと表まで行つて見送ることが出來たので、それで呉葉も通りまで出て見たのであつたが、見てゐると、多勢の人達に見送られたその一行の人達は、行縢をつけ、藁靴をはき、包みを負つたり雨具を持つたりして、一歩一歩河原の方へと遠ざかつて行くのであつた...
田山花袋 「道綱の母」
...今度は日の岡のところまで送つて行つた兄の攝津介が行縢のまゝで入つて來た...
田山花袋 「道綱の母」
...呉葉は今でも三日おきに行縢をつけ藺綾笠をかぶつて...
田山花袋 「道綱の母」
...そこに呉葉が行縢姿でその參詣から歸つて來た...
田山花袋 「道綱の母」
...腰には夏毛の行縢(むかばき)...
中里介山 「大菩薩峠」
...兵馬は流鏑馬の時の綾藺笠(あやいがさ)に行縢(むかばき)で...
中里介山 「大菩薩峠」
...足袋(たび)行縢を取り出し...
宮崎湖処子 「空屋」
...――そして彼は虎の毛皮の行縢(むかばき)を穿(うが)ち...
吉川英治 「新書太閤記」
...御行縢持小市若(おむかばきもちこいちわか)...
吉川英治 「新書太閤記」
...御行縢持小駒若(おむかばきもちここまわか)...
吉川英治 「新書太閤記」
...お行縢(むかばき)は金に虎の斑(まだら)を縫ひ...
吉川英治 「新書太閤記」
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