...こうしてお前を泣かせるのも決して親自身のためでなくみんなお前の行く末思うての事だ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...この娘の児(こ)のやがて生いたたん行く末を想像してみぬわけにはいかなかった...
田山花袋 「田舎教師」
...それで私は自分の子供らの行く末を思うなら...
寺田寅彦 「写生紀行」
...行く末を思わせる次の言葉を発した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...行く末の肝腎なことが少しもきまらない侘しさやもどかしさを...
林芙美子 「雨」
...今まで歓喜する大勢の観客に毎晩応えていなかったか? 今や想像で自分の行く末が見えてきて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...だから行く末、もつと優れたものを創り出すことが出来よう...
柳宗悦 「和紙の美」
...場所もあろうに大目付の役宅へシャシャバリ出て『可愛い娘を祝言前に殺されて妾(あたし)ゃ行く末が暗闇になりました...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...とりどり様々の花に身をよそえて行く末は...
夢野久作 「鼻の表現」
...ああどうなるのだろう?」世の行く末を思いやると...
吉川英治 「三国志」
...母の行く末を見終りましたら...
吉川英治 「三国志」
...行く末たのむ」と...
吉川英治 「私本太平記」
...行く末は侍の端(はし)になとしてやりたいと思いまする...
吉川英治 「新書太閤記」
...夫婦ともに行く末をたのしんで...
吉川英治 「新書太閤記」
...どうじゃ武松」「はっ」「気に入ったか」「なにがでございますか」「もし玉蘭が好きになったら、行く末、そちの妻に娶合(めあわ)せてつかわすぞ」「滅相(めっそう)もない」彼の言い方が、余り真剣だったので、あたりの者は、どっと笑った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...行く末天下に自分と名を争う者は彼より他(ほか)にはあるまいと――」「だがそれだけで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...兄弟子の弥五郎が、一刀流を立てたのだから、わしも一流を立てて、行く末は、巌流と称(とな)えるつもりだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――けれど自分の歩まんとする道とは――行く末は一つ月を見る所に落ち合うまでも...
吉川英治 「宮本武蔵」
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