...行く先も告げず移転した...
江戸川乱歩 「影男」
...時々行く先も云わずに...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...電車の行く先もって天地晦冥(かいめい)...
橘外男 「雷嫌いの話」
...日ごとに反抗の力の弱って行く先生は...
徳田秋声 「黴」
...行く先がただの墓場にすぎないことは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...是から三十分のうちに行く先(さき)を極(き)めやうと考へた...
夏目漱石 「それから」
...落ち行く先はと云うと...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...主人の行く先を突き止めて来ましょうか」ガラッ八は鼻を蠢(うごめ)かします...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は行く先の目的もなく方角もなく...
萩原朔太郎 「秋と漫歩」
...自分一人では勿論(もちろん)何事も出来ずまたその勇気もない実に情ない事であるがいよいよ外国人が手を出して跋扈(ばっこ)乱暴というときには自分は何とかしてその禍(わざわい)を避けるとするも行く先きの永い子供は可愛(かわい)そうだ一命に掛けても外国人の奴隷にさしたくない或(あるい)は耶蘇(やそ)宗の坊主にして...
服部之総 「福沢諭吉」
...あの親爺の行く先を...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...行く先も分かりました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...めぐり廻(めぐ)って落ち行く先だよ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...入道一刀斎の行く先は...
吉川英治 「剣の四君子」
...人間の行く先に飯粒はくッ付いて来ら...
吉川英治 「松のや露八」
...考えようとする行く先の必死の問題にはなんの知性もわいて来ない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そういう横着と、今の季節と、飽くことを知らない胃ぶくろが、行く先々、食べ物とさえ見れば、「よう、よう、お通さんてば...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかしそれは行く先々の王侯や仏徒の好意によって続け得た旅行なのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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