...我が行く先きは奧州仙臺...
大町桂月 「常磐の山水」
...水島(みづしま)、室山(むろやま)の二戰に勝利を得しより、勢ひ漸く強く、頼朝、義仲の爭ひの隙(ひま)に山陰、山陽を切り從へ、福原の舊都まで攻上(せめのぼ)りしが、一の谷の一戰に源九郎が爲に脆くも打破られ、須磨の浦曲(うらわ)の潮風に、散り行く櫻の哀れを留めて、落ち行く先は、門司(もじ)、赤間(あかま)の元の海、六十餘州の半を領せし平家の一門、船を繋(つな)ぐべき渚(なぎさ)だになく、波のまに/\行衞も知らぬ梶枕(かぢまくら)、高麗(かうらい)、契丹(きつたん)の雲の端(はて)までもとは思へども、流石(さすが)忍ばれず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...だから行く先なぞはどこでも構わない...
橘外男 「生不動」
...はっきりした行く先は...
豊島与志雄 「好人物」
...その行く先はどんな所(とこ)だろうてえんだ...
夏目漱石 「坑夫」
...行く先々の人氣をさらつて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自慢で自慢でしようがなくて、行く先々で、精いっぱいに吹聴する...
久生十蘭 「キャラコさん」
... 行く先なんて だれにも さっぱり...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter 大久保ゆう やく 「きつねめさんのはなし」
...かうしていくら踏ん張つてゐても行く先きの見込みは附かねえしさ...
三好十郎 「地熱」
...その丘陵型が次第に疊みこまれて行く先きは山脈に盛りあがつている...
三好十郎 「肌の匂い」
...行く先々の村里の景色にはあるので...
柳田國男 「日本の伝説」
...旅の愁いはこうしてこれから行く先ざきの自分に...
横光利一 「旅愁」
...まだ私達の行く先は遠いといふやうな感じが胸に起つて来た...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...お前だけの行く先だ」「? ……」「四ツ目屋へ持ってきた伊太利珊瑚(イタリヤさんご)...
吉川英治 「江戸三国志」
...行く先々の敵産が計算に入れてある...
吉川英治 「三国志」
...しかし、天まだ明けず、その行く先には、またまた、一面の火が長蛇の如く彼方の闇に横たわっていた...
吉川英治 「三国志」
...行く先々でのうわさだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...(わたしの行く先を教えてください――)と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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