...義雄が默つて行き過ぎるのを待つて逃げるやうにばた/\と臺どころの方へ行つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...向うから來る車の幌が一寸見えて行き過ぎる...
高濱虚子 「俳諧師」
...もちっとで電車の乗換え場を行き過ぎる処であった...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...あまりに没落して行き過ぎるからかも知れない...
戸坂潤 「社会時評」
...何千と知れない顏にお目にかかってきたものなあ――一々思い出すわけにも行かんて!』二十歩も行き過ぎると...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...何も知らずに通り一遍の会釈をして行き過ぎるだろう...
永井隆 「長崎の鐘」
...知らぬ顔をして行き過ぎると穴から手を出して捕(とら)まえそうに烈(はげ)しい呼び方をする...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...晴々しさうに手を振つて行き過ぎるが...
牧野信一 「南風譜」
...行き過ぎる敵をうしろから斬っては...
三田村鳶魚 「話に聞いた近藤勇」
...いつも行き過ぎるのだ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...それはしばしば行き過ぎるまでに完成された仕事である...
柳宗悦 「樺細工の道」
...逆に国家を軽視する立場が極端に行き過ぎると...
矢部貞治 「政治学入門」
...その前を行き過ぎる...
横光利一 「欧洲紀行」
...ゴオドは時々行き過ぎる人に逢つた――海に馴染んだ人々であつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...二つい、行き過ぎると、山伏はふたたび、「坊主、耳がないのか」性善坊は聞きとめて、「何?」思わずむっとした顔いろをして振りかえった...
吉川英治 「親鸞」
...タダでいいなら乗ってあげる」澄まして行き過ぎるうしろ姿に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...何気ないさまに行き過ぎる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...それはまた猟師が行き過ぎるのを待っていることである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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