...彼の抱(いだ)いていった薄刃(うすば)の短刀に血を衂(ちぬ)らず...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...或人は敗衂の賜物として之を迎へた...
永井壮吉 「冬日の窓」
...敗衂なければ平和は遂に来なかつたやうに思はれてゐたからであらう...
永井壮吉 「冬日の窓」
...敗衂はわれ/\を救つた...
永井壮吉 「冬日の窓」
...敗衂のために救はれたわれ/\の前途はどうなるだらう...
永井壮吉 「冬日の窓」
...突然衂(じっ)血...
永井隆 「長崎の鐘」
...これより以上に刃に衂(ちぬ)らせたくはないのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...敗衂(はいじく)の辱をこうむりし結果...
日野強 「新疆所感」
...あえて寸鉄に衂(ちぬ)らずしてもって今日の場合にいたりたるは...
福沢諭吉 「学者安心論」
...まんまと敗衂(はいじく)の姿を見せたものの...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...御方は衂(ちぬ)られた小太刀を振って一散に追いかけ斬りかけて行った...
吉川英治 「剣難女難」
...衂(ちぬ)らずに...
吉川英治 「三国志」
...彼の血液はやはり魏刀(ぎとう)に衂(ちぬ)られるものに初めから約束されていたようである...
吉川英治 「三国志」
...衂(ちぬ)らずして彼を降伏させるしかない...
吉川英治 「新書太閤記」
...衂(ちぬ)らずして叛軍(はんぐん)を降すことに...
吉川英治 「新書太閤記」
...それをまず衂(ちぬ)らずに抜こうと苦心していたのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...すでに槍の穂を衂(ちぬ)り...
吉川英治 「新書太閤記」
...無気味な刃を衂(ちぬら)して突刺っているのだ...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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