...湧上(わきのぼ)るごとき血汐(ちしお)の色...
泉鏡花 「女客」
...殺されて冷(つめた)い血汐(ちしお)のなかに横(よこた)わったことは事実であった...
竹久夢二 「少年・春」
...日本帝国のために血汐を流している...
田山花袋 「一兵卒」
...血汐に染みて武具剥げる其アレースに見られじと...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...人間の血汐のなかにそだってきた...
中井正一 「生まれ変った赤坂離宮」
...血汐の赤さの中に濡れてフィナーレをしめゆくのである...
中井正一 「色彩映画のシナリオ」
...嘘(うそ)にも縁談のことは若い人の血汐(ちしお)を躍(おど)らせねばならぬものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...気をつけて見ると血汐(ちしお)のあとが...
中里介山 「大菩薩峠」
...無用の血汐を流したことが...
野村胡堂 「十字架観音」
...血汐の海の中に突っ伏し...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...血汐の中に浸(ひた)つてゐるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ぶちまけたように一面の血汐(ちしお)です...
吉川英治 「江戸三国志」
...光子(てるこ)の御方だけは今にもそこへ流れる血汐を...
吉川英治 「剣難女難」
...血汐(ちしお)をあびて逃げかえってきた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...柄(つか)まで血汐(ちしお)になっていた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...自分の血汐をタラタラとそれへ注(そそ)ぎまぜた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...つづらの内から血汐のあふれだしたのを...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...八弥を呼べ……」脾腹(ひばら)の血汐を抑えながら...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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