...蠢(うごめ)き合つてゐるのであつた...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...死骸(しがい)の蠢(うごめ)く裸体(はだか)ばかり...
泉鏡花 「海神別荘」
...地面の下でもぐらが蠢(うごめ)いているような音じゃありませんか」そう云うと...
海野十三 「振動魔」
...私はふと小舟の真上の切岸の頂に何かしら蠢(うごめ)くもののあるのに気附いた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...鼻を蠢(うごめ)かしているのでございます...
橘外男 「蒲団」
...だから蠢めいているなどと云う下等な動詞は浩さんに対して用いたくない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...地上に蠢(うごめ)く黒影の響に和して...
夏目漱石 「幻影の盾」
...しかし彼女はこの時既に自分の胎内に蠢(うご)めき掛けていた生の脈搏(みゃくはく)を感じ始めたので...
夏目漱石 「道草」
...これらの生業(なりわい)と共に社会の裏側に蠢(うご)めき続け...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...誰かに殺(ばら)されたに違ひないでせう」少しばかりガラツ八の鼻は蠢(うご)めきます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...左孝は口を開いたよ」万七は得意な鼻を蠢(うごめ)かして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十両になるとは思わなかったでしょう」ガラッ八の鼻は蠢(うごめ)きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...相變らず蠢めく者...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今この寮にゐる妾のお民とお園の似顏の手には短刀を描いちやゐない」三輪の萬七は自分のことのやうに鼻を蠢(うご)めかすのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「下手人は外から入つたんぢやありませんか」八五郎は一かどのことを言つて鼻を蠢(うご)めかします...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのうち場内のものが蠢(うごめ)き出した...
ゲオルヒ・ヒルシユフエルド Georg Hirschfeld 森林太郎訳 「防火栓」
...非常に香(こうば)しくってさも美味(おいし)そうな匂いが」と頻に鼻を蠢(うごめ)かす...
村井弦斎 「食道楽」
...そこいらの田に蠢(うご)めいていた田植笠が...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??