...町へ寄ったは拮蟠(きっはん)して...
泉鏡花 「瓜の涙」
...蟠山の三代で絶えた...
心猿 「桜もち」
...“――既報の大西洋海底に蟠居する怪人集団は...
海野十三 「地球発狂事件」
...今や大西洋海底に怪人集団が蟠居していることは世界の隅々まで知れ亙った...
海野十三 「地球発狂事件」
...彼自身は別個の存在として著書堆積裏(たいせきり)に蟠居(ばんきょ)している...
高村光太郎 「触覚の世界」
...が私にも笑い出せない気持が胸一杯に蟠(わだかま)っていた...
橘外男 「逗子物語」
...私がやはり嘗て懷徳堂で講演しました山片蟠桃といふ人も播州の出身であります...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...例(れい)の蟠(わだかま)りの有相(ありさう)な容子(ようす)をしては右手(うしゆ)の人(ひと)さし指(ゆび)を掛(か)けてぎつと握(にぎ)つた煙管(きせる)を横(よこ)に噛(か)んで居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...蟠屈した松が断崖に臨んで居る...
長塚節 「隣室の客」
...大蛇のように蟠(わだか)まった老樹で...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それからその土手の上に蟠(わだか)まる黒い松の木が見えるだけであった...
夏目漱石 「明暗」
...古(いにしえ)の天(てん)定まりて人に勝つとは是(こ)れなり」第九章 心の独立と体の独立友人を擲(なぐ)った少年時代の追懐この問題は永く僕の心に蟠(わだかま)っているもので...
新渡戸稲造 「自警録」
...ちょいと力を貸してくんな」平次も蟠(わだかま)りのない調子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...武總に蟠居したる有名な平氏...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...矮蟠(あいはん)すること栽(うゝ)るがごとし...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...榎本子等回天蟠竜千代田三艦を以て迎へ戦ふ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...根は百龍のごとく淵(ふち)に蟠(わだかま)っている...
吉川英治 「三国志」
...なお蟠踞(ばんきょ)している松永弾正久秀などまで...
吉川英治 「新書太閤記」
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