...冬は萬物みな蟄す...
大町桂月 「梅の吉野村」
...岩壁(がんへき)の裾(すそ)又は大樹(たいじゆ)の根(ね)などに蔵蟄(あなごもり)たるを捕(とる)には圧(おし)といふ術(じゆつ)を用(もち)ふ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...啓蟄(けいちつ)や日はふりそゝぐ矢の如く三月十一日 草樹会...
高浜虚子 「五百五十句」
...長く田舎に蟄居(ひっこ)んでいる父親に物を亡(な)くされた愚痴が...
徳田秋声 「足迹」
...水戸烈公水戸表へ永蟄居(えいちっきょ)...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...クリストフは好んで蟄居(ちっきょ)していたのが腹だたしく思えて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...蟄居の楽しみ全く冬にまさる時はない...
永井荷風 「写況雑記」
...御執心にも蟄居((ちつきよ))した...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...彼がこの洞窟に蟄居してから...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...之を百千年来の蟄状鬱憂に救い...
福沢諭吉 「新女大学」
...旧里静岡に蟄居(ちっきょ)して暫(しば)らくは偸食(とうしょく)の民となり...
二葉亭四迷 「浮雲」
...まだ逗子に蟄居(ちっきょ)していた時分で...
堀辰雄 「花を持てる女」
......
松本たかし 「松本たかし句集」
...その原由はが蟄居より出で来るよりも主として雷雨の際土崩れ水出で異様の骨骸化石を露わすにあっただろう...
南方熊楠 「十二支考」
...又矩之は本所の津軽邸内に蟄してゐたのに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...戦争騒ぎでそこばくの蟄居時代はあったにしても...
森下雨村 「三十六年前」
...蟄居(ちっきょ)するの旨を内外に触れ...
吉川英治 「私本太平記」
...郷士として蟄伏(ちっぷく)しておられた...
吉川英治 「茶漬三略」
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