...全く僕は蟄虫が春光に遇っておもむろに眼を開くような悦(よろこ)ばしい気持ちでいることができる...
有島武郎 「片信」
...故郷の上野(古代の毛の國)に蟄伏し...
石川三四郎 「浪」
...冬(ふゆ)の蔵蟄(あなごもり)にはこれを※(なめ)て飢(うゑ)を凌(しの)ぐ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...牝牡(めすをす)同(おなじ)く穴(あな)に蟄(こも)らず...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...一室のなかに蟄居するよう命じた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
......
高木貞治 「蟻説」
...当分蟄居(ちっきょ)を命ぜられたゞけであったが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...越前に蟄居(ちっきょ)を申付け...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...殆んど暗澹たる小室に蟄居(ちっきょ)し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...雨戸を閉ざして室に蟄居(ちっきょ)した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...堀主水が鎌倉(かまくら)に蟄居(ちっきょ)していると...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...というのも蟄居(ちっきょ)し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...この蟄居を余儀なくさせたのであろう...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...その原由はが蟄居より出で来るよりも主として雷雨の際土崩れ水出で異様の骨骸化石を露わすにあっただろう...
南方熊楠 「十二支考」
...天主教の尊者アントニウスは教内最初の隠蟄者で専修(せんじゅ)僧の王と称せらる...
南方熊楠 「十二支考」
...兼松三郎は帰国の上永(なが)の蟄居(ちっきょ)を命ぜられた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...汝の皮膚は決して山野に蟄伏(ちっぷく)して雨を凌(しの)いできたものでなく...
吉川英治 「三国志」
...永らく蟄伏(ちっぷく)していた世阿弥の心は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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