...やがて鼓や笛や、六絃琴や、竪琴で音楽が始まると、マリーとマルタの家はまるで蜂や、蟋蟀や、小鳥の鳴き声で掩われてしまったように賑やかになった...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...先刻(さつき)の蟋蟀(こほろぎ)が...
石川啄木 「天鵞絨」
...蟋蟀(こほろぎ)も來(こ)ぬ爐のそばで...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...土間のどこかで懶さうに鳴いてゐた蟋蟀も...
薄田泣菫 「茶立虫」
...占野(しめの)の歌女(うため)蟋蟀(こほろぎ)は...
薄田淳介 「白羊宮」
...食糧を貯蔵しなかった怠け者の蟋蟀が木枯しの夜に死んで行くというのが大団円であったが...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...蟋蟀(こおろぎ)が墓地の木陰に鳴いていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...蟋蟀(こおろぎ)の隅などがあった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...」「なあに! ではあちらのは?」「蟋蟀(こおろぎ)でございます...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...蝶蝶のやうに飛びあがり飛びくだるお手玉といつしよにおちやんの顔がうなづくたんびに紅白だんだらに染めた簪の総(ふさ)が蟀谷(こめかみ)のあたりにはらはらとみだれる...
中勘助 「銀の匙」
...濡れた木(こ)の葉(は)と枯枝とに狼藉(ろうぜき)としている庭のさまを生き残った法師蝉(ほうしぜみ)と蟋蟀(こおろぎ)とが雨の霽(は)れま霽れまに嘆き弔(とむら)うばかり...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...朝夕の寒さに蟋蟀もまた夜遊びに馴れた放蕩兒の如く...
永井荷風 「蟲の聲」
...それから蟋蟀(こおろぎ)が鳴く...
夏目漱石 「虞美人草」
...一閻魔蟋蟀(えんまこおろぎ)が二匹...
林芙美子 「泣虫小僧」
...ポンプに凭(もた)れたままさっきの蟋蟀のことを思い浮べていた...
林芙美子 「泣虫小僧」
...「かういふ所でも蟋蟀がゐるだらうか?」つまらないことだと思ひながら...
北條民雄 「月日」
......
三好達治 「間花集」
...そして蟋蟀が鳴き...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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