...蟋蟀(こほろぎ)の聲(こゑ)が待遠(まちどほ)い...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...蟋蟀(こほろぎ)も來(こ)ぬ爐のそばで...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...まだ早い蟋蟀(こほろぎ)が一匹...
鈴木三重吉 「桑の実」
...ソシテ七十七歳ノ今デモ明ケ方ニアノピイピイト云ウ蟋蟀ノ声ヲ思イ出スト...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...伴奏入りの童話で「蟻(あり)と蟋蟀(きりぎりす)」の話であった...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...蟀谷(こめかみ)の皮膚がゆるんで皺を寄せていた...
豊島与志雄 「反抗」
...蟀谷(こめかみ)のあたりがぴくぴく震え...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...夜毎に蟋蟀の初音(はつね)を待つのが例である...
永井荷風 「蟲の聲」
...蟋蟀の鳴音はやがて格子戸の内...
永井荷風 「蟲の聲」
...朝夕の寒さに蟋蟀もまた夜遊びに馴れた放蕩兒の如く...
永井荷風 「蟲の聲」
...蟋蟀(こほろぎ)は其處(そこ)らあたり一杯(ぱい)に鳴(な)きしきつて...
長塚節 「土」
...一閻魔蟋蟀(えんまこおろぎ)が二匹...
林芙美子 「泣虫小僧」
...その蟋蟀の上から...
林芙美子 「泣虫小僧」
...蟋蟀のやうに瘠せ衰へてゐる私は...
原民喜 「死について」
...ただ相変らず蟋蟀(きりぎりす)が鳴しきって真円(まんまる)な月が悲しげに人を照すのみ...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...蟋蟀がゐないといふそのためではなかつた...
北條民雄 「月日」
...蟋蟀(こおろぎ)橋へ上った...
山本禾太郎 「仙人掌の花」
...……オヤこっちへ来た」蟋蟀(きりぎりす)のように...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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