...わしの動悸は狂ほしく鼓動して蟀谷(こめかみ)のあたりには蛇の声に似た音が聞えるかとさへ疑はれる...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...ランプの光で洞窟蟋蟀(こおろぎ)その他の昆虫をかなり沢山採集した...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...俳優(やくしや)はまた蟋蟀(こほろぎ)のやうな色の黒い仕打だなと思つた...
薄田泣菫 「茶話」
...」「何が失敬か」三井氏は蟋蟀(こほろぎ)のやうに物蔭から飛び出して来た...
薄田泣菫 「茶話」
...こなた*ヘレノス近よりてデーイピロスの蟀谷(こめかみ)を...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...蟋蟀(こおろぎ)の鋭い顫音(トレモロ)は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...喜びに酔った蟋蟀(こおろぎ)の鳴く声や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...初めて聞く蟋蟀の鳴音はオシイツク/\と同じやうに...
永井荷風 「蟲の聲」
...枕に就いてからも眠られぬ夜はまた更に、蟋蟀の鳴く音を、戀人のさゝやきよりも懷しくいとしく思はなければなるまい...
永井荷風 「蟲の聲」
...源氏の君の頭もとに来て鳴いている蟋蟀(こおろぎ)のことから...
長谷川時雨 「紫式部」
...あの二匹の蟋蟀を飼ってやろうかと思った...
林芙美子 「泣虫小僧」
...浮きあがった蟀谷(こめかみ)の青筋をびくつかせ一重瞼の細い眼が...
火野葦平 「花と龍」
...花草の原は少し未熟だが月夜蟋蟀の造語は成功してゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...この歌のきりぎりすは蟋蟀の古語でなく...
平野萬里 「晶子鑑賞」
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三好達治 「間花集」
...音に澄みて鳴けるは遠き蟋蟀なりけり...
三好達治 「測量船」
...蟋蟀(こおろぎ)...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...そして蟋蟀が鳴き...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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