...螽(いなご)を喰ひ野蜜を甞め...
石川啄木 「雲は天才である」
...螽(いなご)の如く蹲(しやが)んで居る男と...
石川啄木 「漂泊」
...螽の如く蹲んだ男は...
石川啄木 「漂泊」
...松平家の用人は螽斯(ばつた)のやうに表へ飛んで出た...
薄田泣菫 「茶話」
...町長は螽斯(ばつた)のやうに飛び出して来た...
薄田泣菫 「茶話」
...六番の美男の東海さんは「螽(きりぎりす)みたいな...
田中英光 「オリンポスの果実」
...螽斯(ばった)のようになった手を蒲団(ふとん)の外になげだすようにして寝ているのが垣の間から見える...
田山花袋 「田舎教師」
...螽(いなご)がぱら/\と足(あし)の響(ひゞき)に連(つ)れて稻(いね)を渉(わた)つて遁(にげ)た...
長塚節 「土」
...蝗螽(いなご)の瞳が...
中原中也 「山羊の歌」
...螽(こほろぎ)が枕上ちかく飛んでくるのを見るあたりの...
長谷川時雨 「夏の夜」
...この花穂は植物学上にてこれを小穂または螽花と云う...
牧野富太郎 「植物記」
...ギイスはきりぎりす、螽斯(ぎす)、はた織虫のことであり、蛍草の名は東京でも知られている...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...一三)瓜盗む人の噂や風冷ゆる鯊(はぜ)登る川に燈籠流しけり茄子(なす)はぜぬ病怠る嫁の眉酒親し燈に来て鳴かぬ螽(きりぎりす)本売って酒ととのへぬ秋の風〔一三〕四十円ばかり入ったので小野と笹子峠を越えた...
山本周五郎 「青べか日記」
...キチキチキチ……と青い螽(ばった)が信長の姿に飛び交う...
吉川英治 「新書太閤記」
...身をめぐってキチキチ飛ぶ螽(ばった)のように聞いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...なにかお寺へことづてはありませんか」機螽(はたはた)のとぶように...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...螽(ばった)でも叩きつけるように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...螽(ばった)のように跳ねながらやって来て...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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