...螽(ばつた)の如く蹲(しやが)んで居る男と...
石川啄木 「漂泊」
...螽の如く蹲んだ男は...
石川啄木 「漂泊」
...螽斯(ばった)のようになった手を蒲団(ふとん)の外になげだすようにして寝ているのが垣の間から見える...
田山花袋 「田舎教師」
...螽(いなご)がぱら/\と足(あし)の響(ひゞき)に連(つ)れて稻(いね)を渉(わた)つて遁(にげ)た...
長塚節 「土」
...蝗螽(いなご)の瞳が...
中原中也 「山羊の歌」
...螽(こほろぎ)が枕上ちかく飛んでくるのを見るあたりの...
長谷川時雨 「夏の夜」
...コン吉は螽斯(ばった)のように飛びあがって...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...螽(きりぎりす)の翅を擦る音や...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...螽(いなご)飛べば「螽飛ぶ」と詠む...
正岡子規 「曙覧の歌」
...枯れた蓬(よもぎ)の細茎(ほそぐき)を風の吹くよな三味線(しやみせん)に曲弾(きよくびき)の音(ね)のはらはらと螽斯(ばつた)の雨が降りかかる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...かんたんや螽(きりぎりす)ばかりではありません...
吉川英治 「江戸三国志」
...螽(いなご)のようにぞろぞろ出て来て...
吉川英治 「大谷刑部」
...キチキチキチ……と青い螽(ばった)が信長の姿に飛び交う...
吉川英治 「新書太閤記」
...昼の螽(きりぎりす)が啼いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...身をめぐってキチキチ飛ぶ螽(ばった)のように聞いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...米つき螽(ばった)のような癖は...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...螽(ばった)でも叩きつけるように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...螽(ばった)のように跳ねながらやって来て...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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