...螽(いなご)の如く蹲(しやが)んで居る男と...
石川啄木 「漂泊」
...螽の如く蹲んだ男は...
石川啄木 「漂泊」
...此田の中に蛙(かへる)螽(いなご)もありて常の田にかはる事なし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...松平家の用人は螽斯(ばつた)のやうに表へ飛んで出た...
薄田泣菫 「茶話」
...螽(いなご)とぶ音杼に似て低きかな明治四十一年八月二十五日 日盛会...
高浜虚子 「五百句」
...螽斯(ばった)のようになった手を蒲団(ふとん)の外になげだすようにして寝ているのが垣の間から見える...
田山花袋 「田舎教師」
...螽(いなご)がぱら/\と足(あし)の響(ひゞき)に連(つ)れて稻(いね)を渉(わた)つて遁(にげ)た...
長塚節 「土」
...一夜きり/″\すをきく石炭の屑捨つるみちの草村に秋はまだきの螽なくきり/″\すきかまく暫し臀据ゑて暮れきとばかり草もぬくめりきり/″\すきこゆる夜の月見草おぼつかなくも只ほのかなり白銀の鍼打つごとききり/″\す幾夜はへなば涼しかるらむ月見草けぶるが如くにほへれば松の木の間に月缺けて低し八月一日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...螽(こほろぎ)が枕上ちかく飛んでくるのを見るあたりの...
長谷川時雨 「夏の夜」
...蝗螽(いなご)のやうに跳ねあがる...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...螽(きりぎりす)など無数の虫どもが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...螽(いなご)飛べば「螽飛ぶ」と詠む...
正岡子規 「曙覧の歌」
...ギイスはきりぎりす、螽斯(ぎす)、はた織虫のことであり、蛍草の名は東京でも知られている...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...一三)瓜盗む人の噂や風冷ゆる鯊(はぜ)登る川に燈籠流しけり茄子(なす)はぜぬ病怠る嫁の眉酒親し燈に来て鳴かぬ螽(きりぎりす)本売って酒ととのへぬ秋の風〔一三〕四十円ばかり入ったので小野と笹子峠を越えた...
山本周五郎 「青べか日記」
...螽(いなご)のようにぞろぞろ出て来て...
吉川英治 「大谷刑部」
...身をめぐってキチキチ飛ぶ螽(ばった)のように聞いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...なにかお寺へことづてはありませんか」機螽(はたはた)のとぶように...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...螽(ばった)でも叩きつけるように...
吉川英治 「宮本武蔵」
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