...彼奴に違いない!」螳螂男(かまきりおとこ)への古い記憶が電光のようにサッと脳裏に映じた...
海野十三 「火葬国風景」
...怒(おこ)った蟷螂(かまきり)のような恰好(かっこう)で...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...反抗心に燃えている螳螂も...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...蟷螂のやうに癇癪を起し兼ねないものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...蟷螂(かまきり)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...琺瑯の野外の空に 明けの鳥一つ阿爾加里性水溶液にて この身を洗へ蟷螂は眼(まなこ)光らせ 露しげき叢を出づわが手は 緑玉製Isis(イジス)の御(み)膝の上に...
富永太郎 「四行詩」
...石田三成を助けに行くのでござる」「治部少輔へ加勢にか……」「螳螂(かまきり)の軍に加わるきりぎりすのようなものでござる」一軍の間に嘲笑が起ろうとする時に...
中里介山 「大菩薩峠」
...蟷螂(かまきり)を「けんだんぼう」といふのだといふことやである...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...此(こ)ん畜生奴(ちきしよめ)こんでも怒(おこ)つてらあ」兼(かね)博勞(ばくらう)はちよいと蟷螂(かまきり)をつゝいて見(み)て獨(ひと)り興(きよう)がつて笑(わら)つた...
長塚節 「土」
...あわれな蟷螂(とうろう)(かまきり)の斧(おの)じゃないか...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...さかしげに君が文をば押へたり柏の葉より青き蟷螂秋も漸く進んで少し寒くなりかけた頃によく蟷螂が家に上つて来て机の上などを横行することがある...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...先祖傳來の糠味噌樽へ螂蛆(うじ)と一處にかきまぜたる茄子大根の新漬は如何...
福澤諭吉 「肉食之説」
...上半身ばかりが傷ついた蟷螂のやうに伸びあがつてはのめりするばかりで...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...蟷螂(かままり)...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...盆の蜻蛉や蟷螂とも共通であり...
柳田国男 「海上の道」
...(蟷螂(かまきり)さん――)と綽名(あだな)して呼ぶ...
吉川英治 「魚紋」
...蟷螂(とうろう)の斧(おの)だ」ニヤリと笑った若き武芸者は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...あの蟷螂(かまきり)のような浪人が寝ている筈――と...
吉川英治 「八寒道中」
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