...種とそれを産む蝶を手に入れるためにいくらかの数をとりのけておく...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...よごれたよれよれの紐で蝶の形は...
太宰治 「善蔵を思う」
...うつくしい蝶がとびまわっています...
豊島与志雄 「銀の笛と金の毛皮」
...自分の舞に眼の眩んでる蝶が...
豊島与志雄 「春の幻」
...座敷を大きな揚羽蝶(あげはちょう)が舞いぬけてゆく...
長谷川時雨 「流れた唾き」
...私が色塗りをした蝶々のお垂(さ)げ止めは...
林芙美子 「新版 放浪記」
...男蝶(おちょう)女蝶(めちょう)の子供はひと目見るより...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...蝶花楼馬楽や大庭・石田を連れて浅草みや古へ行く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...あんな蝶々ツパ、とつて何うするでえ、売れるかな? とるいが馬鹿にするので、わたしはあれだつて買へば、一羽五、六十銭はするよと云ふと狼の糞ときいて、わたしが眼を丸くしたよりも長くまばたきもしないで、うへツ/\! とおどろいた...
牧野信一 「湖の夢」
...また東風(こち)菫(すみれ)蝶(ちょう)虻(あぶ)蜂孑孑(ぼうふら)蝸牛(かたつむり)水馬(みずすまし)虫(まいまいむし)蜘子(くものこ)蚤(のみ)蚊(か)撫子(なでしこ)扇燈籠(とうろう)草花 火鉢炬燵(こたつ)足袋(たび)冬の蠅(はえ)埋火(うずみび)等はその繊細なる者なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...いつもお蝶はちゃんと来て寝ていたのである...
森鴎外 「心中」
...大蝶の扶原(ふはら)支配人は穏やかに首を振って...
山本周五郎 「青べか物語」
...白い布巾を掛けた蝶足(ちょうあし)の膳(ぜん)が二つあり...
山本周五郎 「ひとでなし」
...「その策(て)かッ」と、平手(ひらて)打ちに、刃物をたたき落とそうとしましたが、計って立ったことなので、お蝶は、すばやく返した短刀を逆手に斬りつけました...
吉川英治 「江戸三国志」
...お蝶を乗せた苫被(とまかぶ)りの売女舟です...
吉川英治 「江戸三国志」
...「おやっ? ……」「あっ……」とお蝶はあわてて地袋の中へそれを戻して...
吉川英治 「江戸三国志」
...お蝶の姿はむささびのように松林から船見山を越えて行きます...
吉川英治 「江戸三国志」
...痴蝶鏡(ちちょうきょう)一春は...
吉川英治 「三国志」
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