...「蝦蟇口」って、あの話しぶりのことを言うんだよね...
...彼は「蝦蟇口」で話すから、最初は理解できなかった...
...子供の頃、友達と「蝦蟇口」でお喋りしてたことがある...
...彼女は「蝦蟇口」で話すのが特徴で、かわいいと思う...
...「蝦蟇口」を聞くと、昔の学校の友達を思い出す...
...その町で人力車に乘らうとしたが蝦蟇口の中の錢が足りないのを恐れて乘らなかつた事をも思ひ出してゐた...
有島武郎 「幻想」
...紐(ひも)のついた大(おおき)な蝦蟇口(がまぐち)を突込(つッこ)んだ...
泉鏡花 「瓜の涙」
...もう一つの袂から緋天鵝絨(ひびろうど)の小さな蝦蟇口(がまぐち)を可愛らしく引出して...
泉鏡花 「婦系図」
...紐(ひも)のついた大蝦蟇口(おおがまぐち)を溢出(はみだ)させて...
泉鏡花 「怨霊借用」
...蝦蟇口(がまぐち)の紐に搦(から)むので...
泉鏡花 「怨霊借用」
...アンコウという魚は蝦蟇口(がまぐち)に尾をつけたようなきわめて口の大きな魚であるが...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...電車の切符を買ってくれと云って蝦蟇口(がまぐち)を渡しましたら...
谷崎潤一郎 「細雪」
...持って来た一円二十銭のうちから差引き七十銭五厘がまだ蝦蟇口(がまぐち)の中に残っていた...
田山花袋 「田舎教師」
...私は五百円の洋封筒と自分の小さな蝦蟇口とを...
豊島与志雄 「未来の天才」
...蝦蟇口にはいれきれないほどの金を洋封筒の中に持ってるということが...
豊島与志雄 「未来の天才」
...そうれおとつツあげ隱してやるんだからと白銅一つあとから蝦蟇口へ入れて貰つて...
長塚節 「月見の夕」
...その三円を蝦蟇口(がまぐち)へ入れて...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...出てみたら竹の先へ蝦蟇口の紐(ひも)を引き懸(か)けたのを水で洗っていた...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...おれの蝦蟇口(がまぐち)のなかへ入れた...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...蝦蟇口(がまぐち)のなかから五円札と銀貨を二十銭出して用意の大風呂敷を出してヴァイオリンを包みました...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...蝦蟇口がなくつて看護婦に気を兼ねながら...
牧野信一 「海浜日誌」
...もう誰も財布や蝦蟇口(がまぐち)を邪魔がるには及ばない...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...頭巾を被つて蝦蟇口を帶の間に挾んで...
森林太郎 「身上話」
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