...まるで蝗(いなむし)か何かのように...
芥川龍之介 「邪宗門」
...途上即事笠の蝗の病んでゐる・死ぬるばかりの蝗を草へ放つ放ちやる蝗うごかない今夜同宿の行商人は苦労人だ...
種田山頭火 「行乞記」
...・みんなもがれてこの柿の木は落葉するばかり・この山奥にも田があり蝗があそんでゐる・りんだうはつゝましく蔓草のからみつき・見はるかす野や街や雲かげのうつりゆくを十一月三日天地玲瓏として身心清明...
種田山頭火 「其中日記」
......
種田山頭火 「其中日記」
...人は星の蝗虫(ばった)になる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...蝗(いなご)の如く十余人抜きつれて乗物を囲む...
中里介山 「大菩薩峠」
...蝗(いなご)を捕まえるような手数がかかる...
中里介山 「大菩薩峠」
...その蝗は良寛さんの足下から...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...その蝗は得意らしかつた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...蝗(いなご)を取りに行(い)かないか...
二葉亭四迷 「平凡」
...蝗のやうに勢ひ好く飛びあがつて...
牧野信一 「肉桂樹」
...お金は毎日毎日じやら/\といふ音をたてゝ蝗のやうに飛び込んで来る...
牧野信一 「船の中の鼠」
...それほど恐ろしい暴風のような蝗(いなご)の大軍の襲うたこの地方では...
室生犀星 「津の国人」
...生き残っている蝗(いなご)はみんな跛(びっこ)を曳いて間もなく死ぬだろうと思えた...
室生犀星 「童話」
...王女や小鳥や孔雀のむれは間もなくパヴロアの舞踏を見た粉ぽい西洋紙がまるめられ音楽のまにまに舞ひ沈みながらゐたどこから入つてきて止つたのか肉じばんをはいたパヴロアの長いしなやかな足さきに青い一匹の蝗(いなご)が止つて足掻(あが)いてゐた...
室生犀星 「忘春詩集」
...草深い日本の暑い秋ぐちに肌白粉をふいてゐたパヴロアは膝の上にとまつた青い一匹の蝗に驚いたそれを窓口へすてたあとでどこか場末の興行でそれを見たことのあるのを思ひ出したそれは露西亜だつたか亜米利加だつたか倫敦だつたかそれとも避暑地の食堂で踊つたときだつたか思ひ出せなかつた...
室生犀星 「忘春詩集」
...まるで蜻蛉か蝗でも引千切ったかのように腰の番(つが)いからフッツリと切離されたまま...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...蝗(いなご)が散るように...
吉川英治 「宮本武蔵」
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