...)バプテズマのヨハネは彼の前には駱駝(らくだ)の毛衣(けごろも)や蝗(いなご)や野蜜に野人の面目を露(あらは)してゐる...
芥川龍之介 「続西方の人」
...天をおおう蝗(いなご)の羽音のように...
芥川龍之介 「偸盗」
...此の蝗の移民隊は...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...そして此の食ひしんぼうの蝗の群は生きた嵐のやうな勢で...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...飛蝗(ばつた)のやうに飛んで往つて...
薄田泣菫 「茶話」
...蝗(いなご)の代りに今のさきお茶を啜(すゝ)つた事だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...鎗の穂先が数十匹の蝗(いなご)の飛ぶように敏捷(びんしょう)に...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...途上即事笠の蝗の病んでゐる・死ぬるばかりの蝗を草へ放つ放ちやる蝗うごかない今夜同宿の行商人は苦労人だ...
種田山頭火 「行乞記」
...とびかふ蝗、赤い沢蟹、蓼紅葉、いろ/\のものを見たり聞いたりしたが、句にならなかつた、気分が散漫だつたから...
種田山頭火 「其中日記」
...天蓋(てんがい)は蝗蟲(いなご)の翼(はね)...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...しろじろとみえる頸筋(くびすじ)や手くびのあたりに蝗(いなご)みたいに飛びつく夜露...
中勘助 「小品四つ」
...七兵衛は屋根と屋根とを蝗(いなご)のように飛び越えて行ってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつか川のふちで見た蝗(いなご)のことを...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...蝗(いなご)のおそろしい群のやうに光にうづまき くるめき 押しあひ死にあふ小蟲の群團...
萩原朔太郎 「青猫」
...小さな一疋の蝗のように清く瘠せた神聖な彼(か)の生きものの声は...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...それほど恐ろしい暴風のような蝗(いなご)の大軍の襲うたこの地方では...
室生犀星 「津の国人」
...それ等は草のなかの蝗のやうにはねとんだ...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...まして大殿のお留守」「思い上がッた新田蝗(にったいなご)め...
吉川英治 「私本太平記」
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