...夏になると蝉脱の鳴き声が聞こえる...
...川辺で蝉脱を拾って遊ぶ子供たち...
...蝉脱の抜け殻が散乱している道を歩く...
...蝉脱の横には、まだ生きている蝉がいることもある...
...毎年、蝉脱が見られる場所に行って、写真を撮る...
...詩が内容の上にも形式の上にも長い間の因襲を蝉脱(せんだつ)して自由を求め...
石川啄木 「弓町より」
...十八世紀中には遂にこの横隊戦術から蝉脱(せんだつ)する事が出来なかった...
石原莞爾 「戦争史大観」
...内地式生活から蝉脱出来ない帝国軍人は自ら深く反省せねばならぬ...
石原莞爾 「戦争史大観」
...人はさうして遠い未来に向つて蝉脱を重ねる...
高村光太郎 「装幀について」
...新しい社会構造にまで蝉脱しようとしている...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...小賢しい変に真面目な女性に蝉脱している...
豊島与志雄 「女客一週間」
...酒飲み会の形式を蝉脱して...
中井正一 「図書館協会六十周年に寄せて」
...わたくしもまた旧時代の審美観から蝉脱(せんだつ)すべき時の来(きた)った事を悟らなければならないような心持もするのである...
永井荷風 「深川の散歩」
...間もなくその馬鹿馬鹿しさに気が付いて四五篇でその型から蝉脱(せんだつ)することに骨を折るようになった筈である...
野村胡堂 「捕物小説のむずかしさ」
...やはり其から蝉脱することが出来ずに居るのが今の有様だ...
二葉亭四迷 「私は懐疑派だ」
...活け花師などは早速この間違った旧説から蝉脱して正に就き識者の嗤笑(ししょう)を返上せねばなるまい...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...395あらゆる知識の塵の中から蝉脱(せんだつ)して...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...615下界の子から蝉脱して享楽の自己を天の光明のうちに置いていたのに...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...その原始的な物真似から蝉脱(せんだつ)して来た表現の進化が...
夢野久作 「能とは何か」
...さて危機だと見ると蝉脱するがごとく翻然と転質する気力がある...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...明朗と苦悩の域(いき)をとうに蝉脱(せんだつ)した人格は...
吉川英治 「親鸞」
...求法(ぐほう)の迷悟と蝉脱(せんだつ)の悩みを話しあって別れたのは...
吉川英治 「親鸞」
...蝉脱(せんだつ)一夕餉(ゆうげ)の煙が露草に這う...
吉川英治 「親鸞」
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