...「その代り蝉が沢山ゐてうるさいや...
鈴木三重吉 「桑の実」
...そこの柿の木にいつも油蝉がゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...夏蝉が鳴きだした...
種田山頭火 「旅日記」
...みん/\蝉の初声を聞いた...
種田山頭火 「松山日記」
...巣立して間もなき子雀蝉とともに家の中(うち)に迷入ること珍らしからず...
永井荷風 「夕立」
...弁信の肩から生活のたつきの琵琶一面が消滅しているところを以てして見ると、その後、彼は目的を達して、多景島から竹生島に転航し、そこで首尾よく、彼が年来の大願としての琵琶を神前に奉納し了って、そこで、かくばかり肩がわりをしたのか、そうでなければ、竹生島へは渡らずに、つい今の先、この関の蝉丸神社へ一期(いちご)の思い出に納め奉ってしまったのか、そのいずれかであろうとは推察が届くのであります――竹生島にしても、蝉丸にしても、琵琶とは極めて縁が深い...
中里介山 「大菩薩峠」
...蜘蛛の囲にかかる油蝉(あぶらぜみ)はかかっても暴れて行かぬ...
夏目漱石 「虞美人草」
...蝉取りの次にやる運動は松滑(まつすべ)りである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「スプリングコート」「父を売る子」「渚」「或る五月の朝」「父の百ヶ日前後」「明るく暗く」「蝉」等七篇書けた...
牧野信一 「貧しき文学的経験(文壇へ出るまで)」
...蝉! 新らしい季節の扉を押し開く者!私がさうひそかに彼に呼びかけた時...
三好達治 「艸千里」
...空蝉(うつせみ)は泣いてしまった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...おまえはその体を犠牲(いけにえ)にささげてくれるか」貂蝉は...
吉川英治 「三国志」
...貂蝉の姿が近づいて来た...
吉川英治 「三国志」
...貂蝉はまだ独りしくしく泣いていた...
吉川英治 「三国志」
...貂蝉を呂布の家にお送りあってはいかがでしょう...
吉川英治 「三国志」
...かの王允(おういん)の養女であった薄命な貂蝉とは...
吉川英治 「三国志」
...求法(ぐほう)の迷悟と蝉脱(せんだつ)の悩みを話しあって別れたのは...
吉川英治 「親鸞」
...蝉(せみ)の音は...
吉川英治 「親鸞」
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