...唖蝉(おしぜみ)は氣づかはしげに立ちすくむ日を...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...蝉の歔(な)き声を耳にしながら凝乎(じっ)と断崖の草の上に寝転んで...
橘外男 「逗子物語」
...十時、約の如くN君来訪、バスで吉敷地方を散歩する、龍蔵寺拝登、鼓の瀧を観る、初めて蝉を聴く、一杯の酒、数個の握飯、おいしかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...その蝉を見上げました...
豊島与志雄 「白蛾」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...假令(たとひ)油蝉(あぶらぜみ)が炒(い)りつけるやうに其處(そこ)らの木(き)毎(ごと)にしがみ附(つ)いて聲(こゑ)を限(かぎ)りに鳴(な)いたにした處(ところ)で...
長塚節 「土」
...※蝉縣の古碑を横ぎりながら温井里に着いたのは...
濱田耕作 「温泉雜記」
...蝉死ぬ日などと書き入れた暦を作らせて記念にしたい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...蝉が盛んに鳴いてゐた...
牧野信一 「スプリングコート」
...始めて蝉(せみ)を聞く...
正岡子規 「病牀六尺」
...蝉(せみ)が雨のやうに鳴いてゐるいつもの松林を通って...
宮沢賢治 「さいかち淵」
...蝉(せみ)ががあがあ鳴いていて...
宮沢賢治 「さいかち淵」
...蝉はその後ひきつづいて毎日鳴いてゐる...
三好達治 「艸千里」
...空蝉(うつせみ)の尼君の住んでいる所へ源氏は来た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...只蝉の声がするばかりであった...
森鴎外 「杯」
...鉄の鎖をゆする蝉(せみ)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...山の中で蝉の声一つしない...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...――貂蝉、貂蝉、おまえはなぜ、あんな蠱惑(こわく)な眼をして、おれの心を囚(とら)えてしまったのだ」彼は、夜明けを待ちかねた...
吉川英治 「三国志」
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