...就中(なかんずく)妙に気の毒だったのはいつも蜜柑(みかん)を食っていなければ手紙一本書けぬと言う蜜柑中毒の客の話です...
芥川龍之介 「温泉だより」
...それは集めて来た花蜜と花粉の球だ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...そこらの蜜柑山には...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...蜜柑(みかん)やバナナが山のやうに積んであつて...
土田耕平 「お母さんの思ひ出」
...すなわち一方蜜蝋が何であるかを...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...山の手では烏瓜の花が薄暮の垣根に咲き揃っていつもの蛾の群はいつものように忙(せ)わしく蜜をせせっているのであった...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...慾をいえば私には紀州(きしゅう)から到来の蜜柑(みかん)の花の蜂蜜がいちばん望ましい...
中勘助 「胆石」
...椰子蜜(やしみつ)採りに...
中島敦 「南島譚」
...一匙の蜂蜜をことわるよりも...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...こんな結構な蜂蜜は...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...――此頃彼奴は蜜柑畑のリラを追ひ廻してゐるさうだが...
牧野信一 「南風譜」
...子房の辺に蜜汁が分泌せらるるのでよく目白(めじろ)の鳥がそれを吸いに来り...
牧野富太郎 「植物記」
...蜜柑ならば十五か二十位食うのが常習であった...
正岡子規 「くだもの」
...早速遣(や)ってみよう」とこの御馳走を喫(きっ)しおわりし時蜜柑(みかん)のフライに味佳(よ)き珈琲(こーひー)など出(い)で来(きた)る...
村井弦斎 「食道楽」
...ずるい接吻はつよい花の香りのよう唇は唇を求め呼吸は呼吸を吸う蜂は蜜を求めて花を射すつよい抱擁のあとに残る...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...蜜蜂の群れが山路の両側で唸りをたてて飛び廻っていた...
横光利一 「旅愁」
...餅と蜜柑をみなの手に頌(わ)けた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...サテ改めて小屋の中を見すと駄菓子に夏蜜柑煙草などが一通り店さきに並べてあつて...
若山牧水 「樹木とその葉」
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