...たちまちの中にまた血だらけな食蜃人の首を啣(くわ)えたまま...
芥川龍之介 「犬と笛」
...さもなければあの食蜃人(しょくしんじん)同様...
芥川龍之介 「犬と笛」
...去つて還らざる蓬莱(ほうらい)の蜃中楼(しんちうろう)を歎く事をなさん...
芥川龍之介 「骨董羹」
...鵠沼(くげぬま)の海岸に蜃気楼の見えることは誰(たれ)でももう知っているであろう...
芥川龍之介 「蜃気楼」
...蜃気楼の見える場所は彼等から一町ほど隔っていた...
芥川龍之介 「蜃気楼」
......
内田魯庵 「八犬伝談余」
...蜃気楼だな!」不意に雄太郎君が叫んだ...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...所謂(いわゆる)ミラージュとか蜃気楼とかって奴さ...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...蜃気楼(かいやぐち)もあまり立たないと思うておりゃ...
田中貢太郎 「放生津物語」
...當面俄(には)かに一大奇山の蜃氣樓のごとく聳立(しやうりつ)したるを認む...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...幻想は蜃気楼の如く...
野上豊一郎 「パルテノン」
...やさしく歌口(うたぐち)をお吹きなさいとうめいなる空にふるへてあなたの蜃氣樓をよびよせなさい...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...茫洋たる音楽のみどりに触れあう はるかな蜃気楼の奥深くかれは眠るあふれる香髪(においがみ)のみだれ巻いて溺れるあたりとおく水平線の波間にさ青の太陽は溶けこむ...
原口統三 「初期詩篇」
...曠原のファンタジア――その蜃気楼を一瞥したときのおどろきを...
久生十蘭 「新西遊記」
...抑(そもそ)もまた文三の僻(ひが)みから出た蜃楼海市(しんろうかいし)か...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「蜃氣樓」(昭和二年)の中の彼は...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
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吉川英治 「新・水滸伝」
...なんともファンタスティックで目を欺くような極地の蜃気楼の華麗な実例を見せてくれた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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