...しかし美しい蜃気楼(しんきろう)は砂漠の天にのみ生ずるものである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...「僕等は蜃気楼を見に出て来たんだよ...
芥川龍之介 「蜃気楼」
...………奥さんはまだ蜃気楼を見ないの?」「いいえ...
芥川龍之介 「蜃気楼」
...キャフェ・ドュ・パリの空気が私にだけ見せてくれた蜃気楼(しんきろう)だったかも知れないのである...
谷譲次 「踊る地平線」
...越中の國で蜃氣樓(しんきろう)を吐く大蛤(はまぐり)を見付け...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...やさしく歌口(うたぐち)をお吹きなさいとうめいなる空にふるへてあなたの蜃氣樓をよびよせなさい思慕のはるかな海の方からひとつの幻像がしだいにちかづいてくるやうだ...
萩原朔太郎 「青猫」
...言はば山間都市に対する蜃気楼的な幻想――にある...
萩原朔太郎 「石段上りの街」
...蛤は蜃気楼を吹きだすというが...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...「彼」「玄鶴山房」「蜃氣樓」「齒車」などが發表される毎にそれを讀んで行くと...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...珍しい蜃気楼が見えるといって...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...蜃が気を吐いて楼台等を空中に顕わすを見て飛び疲れた鳥が息(やす)みに来るを吸い落して食うというたのだ(『類函』四三八)...
南方熊楠 「十二支考」
...あの蜃気楼(しんきろう)といふものとよく似てゐるの...
宮原晃一郎 「子良の昇天」
...一種の蜃気楼的現象だろうという...
武者金吉 「地震なまず」
...其論文の構造は如何にも華麗にして恰(あたか)も蜃気楼(しんきろう)の如くなれども堅硬なる思想の上に立たざるが故に...
山路愛山 「明治文学史」
...龍宮城(りゅうぐうじょう)の蜃気楼(しんきろう)がたつといわれる那古(なこ)の浦(うら)も...
吉川英治 「神州天馬侠」
......
吉川英治 「新・水滸伝」
...蜃気楼が晴れだした時は嬉しかったが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...蜃気楼の描写は乱歩の「押絵と旅する男」みたいにできたらいいのですが...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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