...唯(たゞ)に醫者(いしや)として、邊鄙(へんぴ)なる、蒙昧(もうまい)なる片田舍(かたゐなか)に一生(しやう)、壜(びん)や、蛭(ひる)や、芥子粉(からしこ)だのを弄(いぢ)つてゐるより外(ほか)に、何(なん)の爲(な)す事(こと)も無(な)いのでせうか、詐欺(さぎ)、愚鈍(ぐどん)、卑劣漢(ひれつかん)、と一所(しよ)になつて、いやもう!』『下(くだ)らん事(こと)を貴方(あなた)は零(こぼ)して居(ゐ)なさる...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...市村には別に立派な市の蛭子神社があるが雪が益降りしきるので斷念して...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...一方には之れを諾册二神の御子蛭子(ひるこ)であるとする考も相當に廣く深いものがある...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...殊に蛭子と書いて「エビス」と讀ませてゐる程それは一般化してゐる...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...こうして採集した蛭を売って二銭三銭の生活費をかせいでいたのである...
寺田寅彦 「ステッキ」
...皿の上に蛭をつまみ出し...
豊島与志雄 「非情の愛」
...両の手に持った椀を合せて槍の蛭巻(ひるまき)をグッと挟んでしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...蛭(ひる)ヶ岳(たけ)があり...
中里介山 「大菩薩峠」
...蝙蝠(湯女の魂)・蝦蟇・河童(飛剣幻なり)・蛭・猿(高野聖)等のかもし出す怪奇と...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...蛭子神社の大祭だ...
火野葦平 「花と龍」
...蛭子神社へ出かけた...
火野葦平 「花と龍」
...東の空が白み、「蛭子座」で、神主が祝詞(のりと)を読みはじめたとき、あわただしく、女中のジュンが飛んで来た...
火野葦平 「花と龍」
...蛭(ひる)が出るの虫が出るのと騒いだ事があったけれども太い本管をドシドシ流れている中では蛭も虫も発生する事は出来ん...
村井弦斎 「食道楽」
......
柳田國男 「日本の伝説」
...山蛭(やまひる)が吸付きに来る...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...蛭(ひる)に食われているのも気がつかずに...
吉川英治 「親鸞」
...いつか蛭ヶ小島へ帰り着いていた...
吉川英治 「源頼朝」
...吸角(すいだま)や蛭をつけたりするぐらいが関の山で...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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