...化(ば)けて角(つの)の生えた蛞蝓(なめくじ)だと思つた...
泉鏡花 「雨ばけ」
...蛞蝓(なめくじ)の這うにこそ...
泉鏡花 「婦系図」
...蛞蝓(なめくじ)のあとを踏んだからで...
泉鏡花 「怨霊借用」
...蛞蝓何知らず空はかなしび...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...白砂糖にまぶして三十六尾(ぴき)まで蛞蝓を鵜呑(うのみ)にしたといふ男で...
薄田泣菫 「茶話」
...それで青菜甘藍(キャベツ)を何時の間にか意地汚なく喰い尽す蛞蝓と...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...蛇や蝦蟇や蛞蝓などがのっそりと匐い出していそうな...
豊島与志雄 「同胞」
...彼等は――蛇と蛙と蛞蝓とは...
豊島与志雄 「春の幻」
...蛞蝓(なめくじ)の長い銀色のはい跡が見えていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...腐りかけた板(いた)ばめの上には蛞蝓(なめくじ)の匐(はっ)た跡がついている...
永井荷風 「夏の町」
...蛞蝓(なめくじ)と...
中里介山 「大菩薩峠」
...僅(わず)か二分(ぶ)やそこらの金でそういつまで楽しむって訳にゃ行かねえぜ」いつの間にか蛞蝓(なめくじ)の仲間は...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...蛞蝓(なめくじ)は附いて来た...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...渡す時に私は蛞蝓の萎(しな)びた手を力一杯握りしめた...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...葱の根に蛞蝓(なめくじら)でも這ってはゐないか...
原民喜 「針」
...蛞蝓(なめくぢ)の這(は)ツた跡(あと)が銀の線のやうに薄(う)ツすりと光ツてゐた...
三島霜川 「青い顏」
...それは蛞蝓(なめくじ)であった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...4065あの蛞蝓(なめくじ)を御覧なさい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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