...悉(ことごとく)蛙の為にあるのだ...
芥川龍之介 「蛙」
...アタピースグヤーと云って田圃に出て行って、蛙を捕って来て、その皮を剥いで、市場に持って行って売る...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...四方の蛙が鳴く時分になると...
魯迅 井上紅梅訳 「鴨の喜劇」
...その身体は蛙の子のように小さくはない...
海野十三 「最小人間の怪」
...ひどく蛙が好きで...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...」雨蛙は心のなかでそう思うと...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...その恰好が蛙に生写(いきうつ)しだつた...
薄田泣菫 「茶話」
...「なに、蟇蛙だよ...
薄田泣菫 「初蛙」
...そこには水草はほとんどないけれども蛙は生きているのだが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...所謂井中の蛙は全般を見ない...
高村光太郎 「装幀について」
......
種田山頭火 「旅日記」
...青蛙(あおがえる)が鳴き立って...
徳田秋声 「黴」
...赤蛙(あかがえる)……ゆっくりとした足どりで...
長谷川時雨 「西洋の唐茄子」
...太棹(ふとざを)の三味線でも聴いてゐるやうに、食用蛙が、ぽろんぽろんと雨滴のやうに何時までも二人の耳についてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...裏の田圃であのように鳴いていた蛙が今年は全く鳴きません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「どうも俺の感覚はこりゃ蛙に似てるぞ...
横光利一 「旅愁」
...そして此(こ)の人間の蛙(かへる)からは血が滴(た)れる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...朝ばれのいつかくもりて眞白雲峰に垂りつつ蛙鳴くなり下ばらひ清らになせし杉山の深きをゆけばうぐひすの啼くつぎつぎに繼ぎて落ちたぎち杉山のながき峽間(はざま)を落つる溪見ゆしらじらとながれてとほき杉山の峽(かひ)の淺瀬に河鹿なくなり湖もいゝ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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