...庭前の古池に飛びこんだ蛙は百年の愁を破ったであろう...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...蛙にとって全くみじめでした...
薄田泣菫 「初蛙」
...蛙はスマイリイが自慢の奴のように...
薄田泣菫 「初蛙」
...蛙はやっと一仕事終ったと云うような態をして踞んだ...
田中貢太郎 「山の怪」
...最初から蛇の蛙を狙う様で...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...そして最近にも蛙の詩を書いている...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...新おとぎ唄ぱらぱら雨――蛙の顔広いもんぢや世の中はぱらぱら雨が降つたとさ不思議なこともあるもんぢや蛙(かはづ)が天上(てんじよ)を見てたとさそりや また不思議といふもんぢや顔ぬれ蛙になつたとさ春日の社まだまだおめめのさめぬうち春日(かすが)の社(やしろ)の燈籠にアノ...
野口雨情 「未刊童謡」
...煙草を吸ふやうな気持ちで接吻でもしてみたい恋人なんていらないのたつた一月でいゝから平和に白い御飯がたべたいねわたしの母さんはレウマチでわたしはチカメだけど酒は頭に悪いのよ――五十銭づゝ母さんへ送つてゐたけど今はその男とも別れて私は目がまひそうなんです五十銭と三十五円!天から降つてこないかなあ――恋は胸三寸のうち処女何と遠い思ひ出であらふ……男の情を知りつくしてこの汚らはしい静脈に蛙が泳いでゐる...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...何で這入(はい)って来たのかねえ――こら! 青蛙...
林芙美子 「蛙」
...でて来た大きな蟇蛙(がまがへる)へ石をぶつけた...
正岡容 「落語家温泉録」
...彼は病気で歩けない雨蛙は好きであるが...
松永延造 「職工と微笑」
...鶯も蛙も同じ歌仲間というが敷島の大倭(おおやまと)での事...
南方熊楠 「十二支考」
...蛙どもは雲見をやります...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...そこでルラ蛙はもう昔習った六百米(メートル)の奥の手を出して一目散にお父さんのところへ走って行きました...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...蛙たちはもういくらもがいてもとりつくものもありませんでした...
宮沢賢治 「蛙のゴム靴」
...蛙と河鹿氣狂ひじみた騷音の東京は...
吉川英治 「折々の記」
...投げてくれた南鐐(なんりょう)を手に握ると蛙のようにピョコピョコして...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...青蛙の子もはりついていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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