...僕は駱駝(らくだ)のシヤツの下に一匹の蚤でも感じたが最後...
芥川龍之介 「僻見」
...蚤(のみ)の刺青(ほりもの)もなしに放り出した...
泉鏡花 「薄紅梅」
...その蚤だか虱だかを捻る片手間に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...その犬の蚤を発見した夜...
太宰治 「畜犬談」
...秋暑い窓の女はきちがひか物思ふ雲のかたちのいつかかはつて草を草鞋をしみ/″\させるほどの雨うまい匂ひが漂ふ街も旅の夕ぐれ傾いた屋根の下で旅日記書いてゐる・蚤が寝せない旅の星空こゝの名物...
種田山頭火 「行乞記」
...蚤がなか/\寝せない...
種田山頭火 「行乞記」
...まさに、蚤のシーズンだ、彼等はスポーツマンだ...
種田山頭火 「行乞記」
...ちょうど蚤(のみ)をつぶすような工合にこの微細な朱唐紙の切片を紙面に貼り付ける...
寺田寅彦 「柿の種」
...蚤の痕だろうかなどと...
久生十蘭 「予言」
...蚤は蚤でも、タキシードの襟にカーネェションの花をつけた大きな蚤なので、安部もむっとしないわけではなかったが、西洋の女蕩しというものは、どれほど執拗で抜目がなく、そういうものにたいして、日本の女性がいかに脆く出来ているかということも承知している...
久生十蘭 「予言」
...人の血を吸う蚤(のみ)は蛇から出たのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...蚤(はや)く守宮の名あるについて...
南方熊楠 「十二支考」
...今度は蚤を掻く音が高くきこえるようになった...
宮本百合子 「犬三態」
...日本のようなこんな蚤(のみ)のくそみたいなようなちっぽけな国で...
山本周五郎 「季節のない街」
...まずは先陣の蚤(のみ)の時遷(じせん)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...一匹の蚤(のみ)とも人目には映るまい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...彼女は「蚤(のみ)」を探すのである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...「蚤」というのは「ふるえ草」ともいう禾本科(かほんか)に属する草の俗名で...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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