...いつも蚤のやうに跳ねるだけである...
芥川龍之介 「僕は」
...私の身体は所々蚤に喰われて赤く膨れ上っている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...蚤(のみ)もおらぬ...
高浜虚子 「丸の内」
...それよりもまだ小さくほとんど蚤(のみ)一匹の大きさにしか過ぎません...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...蚤の多いのには閉口した...
種田山頭火 「行乞記」
...そして夜が来ると十才ばかりの子供が「ゆんべの仇打の蚤取粉」と云つて蚤取粉を売つて歩く...
中原中也 「引越し」
...蚤が多いから、ちかよらぬように、と助七から警告される...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...肥ったドイツ人がグレッチャーフロー(氷河の蚤)という名前を教えた...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...蚤(のみ)が螫(さ)したほどでもいいから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...蚤と虱が猛烈に殖え...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...背中をごそごそ這ひ廻る蚤に腹が立つてもそれを追払ふことすら困難なのである...
北條民雄 「続癩院記録」
......
前田普羅 「普羅句集」
...猫を惧れて出なんだので七座の神が鼠を捕らねば蚤(のみ)を除きやろうと約して猫を控えさせ...
南方熊楠 「十二支考」
...然らば忠琢は蚤(はや)く十五歳許(きよ)にして正精に仕へたものと見える...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蚤(のみ)をぴょんと一はねさせるときとは別様に働くかのようだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...【四八】蚤夭...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...まずは先陣の蚤(のみ)の時遷(じせん)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...枳(からたち)の葉を抱いて寝ると蚤(のみ)よけになるということにまで源内談義が及びかけた時――不意に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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