...蚤と蚊が代る代るやって来て刺したり食いついたりしました...
夢野久作 「蚤と蚊」
...猫の蚤(のみ)は人間にはたからないっていうじゃないか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...蚤の家のような所でも...
直木三十五 「大阪を歩く」
...他の病室の患者の慰めなりといへどもひとの枕のほとり心づかざれば未だみしこともなく朝まだき涼しき程の朝顔は藍など濃くてあれなとぞおもふ僅に凌ぎよきは朝まだきのみなり蚤くひの趾などみつゝ水をもて肌拭くほどは涼しかりけり夕に汗を流さんと一杯の水を被りて糊つけし浴衣はうれし蚤くひのこちたき趾も洗はれにけり涼味漸く加はる松の木の疎らこぼるゝ暑き日に草皆硬く秋づきにけり三二十三日...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...蚤(のみ)一匹隠れているこっちゃございません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...蚤(のみ)一匹隱れてゐるこつちやございません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蚤(のみ)に螽(さ)された痕(あと)も見付かりません...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...どうです! 私たちは蚤と南京虫の資本家! なんでしょう...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...衣についた蚤をあわれんで...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...四月で蚤世(そうせい)なされた...
南方熊楠 「十二支考」
...蝨(しらみ)だらけ蚤(のみ)だらけである...
山本周五郎 「青べか物語」
...なにしろ患者は蚤(のみ)と虱(しらみ)のたかった...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...八月――日ここへ移ってから一番自分を悩ますものは蚤(のみ)だ...
横光利一 「夜の靴」
...この蚤で眠れたもんじゃない...
横光利一 「夜の靴」
...蚤(のみ)虱(しらみ)にも鍛(きた)えられていたし...
吉川英治 「新書太閤記」
...また鼓上蚤(こじょうそう)の出来(でか)した些事(さじ)も...
吉川英治 「新・水滸伝」
...一方では例の“梁上(りょうじょう)ノ君子(くんし)”蚤(のみ)の時遷(じせん)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...蚤(のみ)La Puce弾機(ばね)仕掛けの煙草(たばこ)の粉...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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