...わるくすれば蚕室...
岩本素白 「野の墓」
...余(あんま)り大きな顔をして表を歩けた義理でもないじゃないか」養蚕室にあてた例の薄暗い八畳で...
徳田秋声 「あらくれ」
...蚕室にいるお島の傍へ来て...
徳田秋声 「あらくれ」
...会場は蚕室(さんしつ)の階下であった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...蚕室を有つ家は指を屈する程しか無い...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...蚕室を有(も)つ家は少いが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...みんな蚕室になってしまうのじゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...薄暗い蚕室(さんしつ)の中で――腐刑(ふけい)施術後当分の間は風に当たることを避けねばならぬので...
中島敦 「李陵」
...それを蚕室と名づけるのである...
中島敦 「李陵」
...今自分が蚕室(さんしつ)の中にいるということが夢のような気がした...
中島敦 「李陵」
...その折角の風を蚕室に入れるように工夫しなくてはだめでありますが...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...初子の日に蚕室を掃除し初むる行事が宮廷に及ぼして子の日の御宴に玉帚を賜うて一盃やらかしたもうに至ったので...
南方熊楠 「十二支考」
...その通り蚕室は初子の日初めて掃除したので...
南方熊楠 「十二支考」
...その遺風として『袖中抄』の成った平安朝の末頃まで田舎で蚕室の掃き初(ぞ)め式の帚に小松を添えて鼠どもグズグズいわば燻ぶるぞと脅かしたのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...半ば閉った蚕室の雨戸に日が射していて...
横光利一 「旅愁」
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