...虻(あぶ)と蚋(ぶよ)とは自然の斥候(せっこう)のようにもやもやと飛び廻った...
有島武郎 「カインの末裔」
...蚋にや、顏にたかり、手にたかる...
大町桂月 「十和田湖」
...蚋も去りて、近づかず...
大町桂月 「十和田湖」
...音もなき蚋子(ぶよ)のふめきに...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...コップの中には蚋(ぶよ)に似た小さい虫が一匹浮いて...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...汝らは蚋(ぶよ)を漉(こ)し出して駱駝(らくだ)を呑むなり...
太宰治 「如是我聞」
...蚊蚋肉ヲ齧ミタレドモ...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...そんな時に蚋(ぶと)のようなものに螫(さ)されたのかも知れなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...これは蚋やないで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...蚊や蚋がすぐ襲撃する...
種田山頭火 「行乞記」
...無数の遊糸(いとゆう)のような蚋(ぶよ)があの蛇神復讐女神(フュアリー)に代って自分たちの周りをぐるぐるっている中を...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その胸中に蚊蚋の持てる不屈の勇加ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...まだ生れたての小さな蚋(ぶよ)が僕の足を襲(おそ)ったり...
堀辰雄 「美しい村」
...野村君だけ蚋(ぶよ)にやられて...
堀辰雄 「夏の手紙」
...ぶんと蚋(ぶよ)らしいものがいきなり飛んできて...
堀辰雄 「卜居」
...だから蚋(ぶよ)にくわれながら懐中電燈をもって叢のなかを明るく照らす...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...瓜蠅、つゆ虫、ばった、足長蜘蛛、蚋、蚊とんぼ、尺蠖(しゃくとりむし)、金亀子(たまむし)、羽蟻、蟷螂(かままり)、それ等の虫がそれぞれ枝と葉の宮殿のなかに休んでいる...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...ヨガとは日中のカすなわち蚋(ぶよ)に対して...
柳田国男 「年中行事覚書」
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