...草餅をつまみ江山(こうざん)遥(はるか)なり四月二十六日 「玉藻十句集(第二十七回)」黒虻(くろあぶ)の尻(しり)の黄色が逆立(さかだ)ちぬ五月六日 句謡会...
高浜虚子 「五百五十句」
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武田祐吉 「古事記」
...百足、蛇、蜂、蛞蝓、蝶、蚊、虻、蟻、そして人間!胡瓜、胡瓜、胡瓜だつた、うますぎる、やすすぎる!朝の道はよい、上郷の踏切番小屋から乞ひはじめる、田植がなつかしく眺められる、それはすでに年中行事の一つとしての趣味をなくしてゐるが、やはり日本伝統的のゆかしさがないことはない...
種田山頭火 「行乞記」
...これは胆振(いぶり)の有珠(うす)か虻田(あぶた)へんの人が...
知里真志保 「あの世の入口」
...それでもし虻が花の蕊(しん)の上にしがみついてそのままに落下すると...
寺田寅彦 「思い出草」
...疵口には虻(あぶ)が止まって動かなかった...
直木三十五 「南国太平記」
...虻(あぶ)の群(む)れあつまって唸(うな)る声が独り夏の日の永いことを知らせているばかりである...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...青木健作氏の「虻(あぶ)」抔(など)は好例である...
「長塚節氏の小説「土」」
...時々生き殘つた虻(あぶ)が外(そ)れ彈(だま)のやうに飛んで來る陽氣でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...つまり私は一ぴきの虻であつたのだ...
北條民雄 「一九三六年回顧」
...虻が一匹鼻面にとまつたのを大騒ぎして...
牧野信一 「剥製」
...虻はきふにをかしい氣がして靜かにほほゑんで見た...
室生犀星 「星より來れる者」
...どうしたものか虻は又あわて出してブルブルと飛ぶ拍子に水の中へ落ち込んでしまいました...
夢野久作 「虻のおれい」
...水と一諸に虻も流れ出て...
夢野久作 「虻のおれい」
...その時ブーンと唸(うな)って一匹の虻が飛んで来て...
夢野久作 「虻のおれい」
...この間の虻が泥棒を刺したのよ...
夢野久作 「虻のおれい」
...耳の中の虻(あぶ)か...
吉川英治 「三国志」
...虻の雲が唸(うな)り声を立てて移動する...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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