...虚ろなものゝやうに...
有島武郎 「秋」
...しかしその虚ろな心(しん)の臓のなかでは...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...虚ろなほど寂かな空気の中を鮮かに...
中井正一 「霧の中のヨードル」
...じめじめした雨の中に青ざめて裸の道に虚ろな日がこのジェームズの今から六十年前の歎きは...
中井正一 「美学入門」
...からんからんと虚ろな音をたてた...
永井隆 「長崎の鐘」
...ギラギラと虚ろな光を投げます...
野村胡堂 「死の予告」
...そして虚ろな声で言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...彼女があんなに虚ろな目をしているなんて」翌日...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...その虚ろな眼窩に喰ひさがる青褪めた血の幾筋を...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...ほんの瞬間ではあるが奇妙に放心したやうな虚ろな表情が浮んで...
北條民雄 「青年」
...それが虚ろな穴になつて...
北條民雄 「道化芝居」
...虚ろな言葉と、外交辞令を一皮むけば、家族の名誉と評判を守る為に、私をメイフィールドに売る魂胆ね」「お前に言っておくけど、今晩だ」とジョージ卿がささやいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...虚ろな視線を凝らしていた...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...虚ろな上眼を保つばかりで一向思案の浮ばぬ質である...
牧野信一 「東中野にて」
...中の虚ろな生の植物を堅く巻き込み...
柳田国男 「故郷七十年」
...忙しさの中でも虚ろなものを抱きかかえて坐っているような思いがつづいた...
横光利一 「旅愁」
...虚ろなまま立っていると...
横光利一 「旅愁」
...拱道はあたかも無限に虚ろな井戸が口を開けているかのように見えた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??