...鉦や太鼓で探しても源太は寥々として虚しい...
伊丹万作 「余裕のことなど」
...主観が客観を構成するという転回的な言葉も実際上は虚しい合言葉に終る外はない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...この太倉の虚しいか盈てゐるかによつて高下したのだ...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...かうした虚しい思ひに耽つた...
林芙美子 「瀑布」
...しきりに虚しいものが私の中をくぐり抜け...
原民喜 「ある時刻」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...何か虚しい空隙にぶつかつたのである...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...よりそふ暇もなくこみあげる約束はうばはれていつた疲れのやうに吃つてゐる炎よくづれる愛をさらに踏みしめ時間のかげに身をこがしてもじぶんの力で倒れかかり義足よ記憶は埋れ虚しい体温からすべての言葉はかへらないいまはとざされた扉も消え匂ひににた沈黙もなく夜の静脉がかなしく映えてゐる...
森川義信 「衢」
...この虚しいもの淋しさを認めるほうが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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