...誤謬と虚偽とを区別して次のように云うかも知れない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...例えば密度の差を説明するのに間隙の虚空間を仮定しなければならなくなるであろう...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...下腹部の空虚が、あらゆる力を吸いとって、なお空虚のままに残ってるようだった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...お心附きは御座いませんか」虚無僧が手形と言つて置いて行つた紙片を見せました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そこでは自己を無くなすこと虚しくすることは却つて自己を得ることを意味するのである...
波多野精一 「時と永遠」
...俺は虚栄をはり痩せ我慢を通して居た...
平出修 「瘢痕」
...真底から空虚になつて来るやうな気がした...
牧野信一 「白明」
...生れる子供は虚弱である...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...無限に小さく考えるにせよ――が人間の条件であることにとって虚無はそのアプリオリである...
三木清 「人生論ノート」
...不安と虚無とが一つに考えられるのもこれに依(よ)ってである...
三木清 「人生論ノート」
...俺の體が虚弱(きよじやく)だとか...
三島霜川 「青い顏」
...したがって誤ったもろもろの宗派が持って来た空虚不敬な所説には少しもくみしない人間である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その辺にも礼節格式を重んずる翁一流の謙虚な用意が窺われて云い知れぬ床しさが偲(しの)ばれるようである...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...ちょっとのぞいて来た虚無僧と侍の斬り合いを亭主に話して聞かせたが...
吉川英治 「剣難女難」
...われ明日城を出て、その証(しるし)を明らかにその方たちの眼にも見せてやるであろう」次の日、彼はわざと、虚を見せて、敵勢を近く誘った...
吉川英治 「三国志」
...もう父子(おやこ)とも虚心だった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...虚空には羽うなりを...
吉川英治 「平の将門」
...これを尻口(しりくち)不レ合虚言と云ふ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索