...かの事実と符合せざる虚偽の通信といえども...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...大日輪の走(は)せ廻(めぐ)る気重き虚空(こくう)鞭(むち)うつて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...言ってみましょうか……明智小五郎!」「まあ……」早苗さんは虚を突かれたように...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...虚堂の懸物だった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...虚子氏は蟹のやうに真つ赤になつた...
薄田泣菫 「茶話」
...唐突にしていかにも虚飾の言の如く思召(おぼしめ)し...
太宰治 「不審庵」
...先日は虚を衝かれた思いだったが...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...傍の壁の白い空虚な面を譯もなくぢつと見詰めてゐた...
南部修太郎 「病院の窓」
...浸出性体質の虚弱な少年であったというだけの事で...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...真底から空虚になつて来るやうな気がした...
牧野信一 「白明」
...しかもその酔人といふ語はなくただ「酒の酔」と虚にいひたるのみなれば...
正岡子規 「俳諧大要」
...天和(てんな)三年に『虚栗集』(其角編)世に出でたる時は...
正岡子規 「古池の句の弁」
...出来るかぎり虚構の自由を制限して...
柳田国男 「海上の道」
...とんでもない虚栄心を起して...
夢野久作 「少女地獄」
...歯を喰い締めて虚空を掴んだまま...
夢野久作 「白髪小僧」
...彼の虚勢か実体かを試み申さん」と...
吉川英治 「三国志」
...虚空山も、戸隠山も、黒姫も、眠たげな霧につつまれている...
吉川英治 「山浦清麿」
...この時には全然人影なく空虚となっていた...
和辻哲郎 「鎖国」
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