...蘆の中に丸木舟をつなぐと...
芥川龍之介 「産屋」
...さうして唯屋根に葺いた蘆の穗だけが暖く秋の日のにほひを送つてゐた...
芥川龍之介 「産屋」
...微妙にものを感ずる蘆は即ち微妙に苦しむ蘆である...
芥川龍之介 「僻見」
...木は蘆(あし)が風に靡くやうに雉(な)ぎ倒され...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...萬有のすぐれてめでたき事も空(くう)にはあらず又かの虚(うつ)ろ蘆莖(あしぐき)の戰(そよ)ぎも空(くう)ならず...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...その過ぎるところの蘆の穂が...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...蘆花(ろか)のことを言ったけれども...
太宰治 「正義と微笑」
...彼は殆(ほとん)ど毎日蘆屋のお宅へ伺っているではありませんか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...蘆屋へ帰っているならいいが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...蘆(あし)や蒲(がま)がガサガサと夜風に動く...
田山花袋 「田舎教師」
...蘆の枯葉枯茎枯穂を吹け...
永井荷風 「枯葉の記」
...蘆管の音律につれて...
中里介山 「大菩薩峠」
...蘆屋型(あしやがた)と申すそうで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...風は蘆荻(ろてき)を吹いて長葉を揺らめかす...
久生十蘭 「湖畔」
...平山蘆江(ろこう)氏であったか...
平林初之輔 「作家としての小酒井博士」
...少女が蘆間隠れの杙(くい)に強く胸を打たれて...
森鴎外 「うたかたの記」
...漱石、蘆花、紅葉、馬琴、為永、大近松、世阿弥、デュマ、ポー、ホルムズ、一千一夜物語、イソップなぞ片端(かたはし)から読んだ...
夢野久作 「路傍の木乃伊」
...暗澹(あんたん)たる蘆(あし)のそよぎに見えなくなる...
吉川英治 「神州天馬侠」
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