...最初に徳富蘆花、蘆花はただ一回『黒潮』の續篇を出したのみで、伊香保に隱れてしまひました...
石川三四郎 「浪」
...ちと辛いね」と大蘆原軍医が...
海野十三 「恐しき通夜」
...その過ぎるところの蘆の穂が...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...荒川と綾瀬川と相合する處、蘆荻しげれり...
大町桂月 「月の隅田川」
...その柏斎のつくつたものに蘆屋釜のすぐれたのが一つあつた...
薄田泣菫 「茶話」
...刈りかけし蘆(あし)いつまでも其のままに十月二十七日 鎌倉俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...怪しい女はその物音を聞いて蘆の葉陰から透(すか)して見た...
田中貢太郎 「女賊記」
...そこに折れ伏してゐる蘆荻も...
田山録弥 「あさぢ沼」
...水害の名残(なごり)棒堤(ぼうづつみ)にしるく砂利に埋るゝ蘆(あし)もあわれなり...
寺田寅彦 「東上記」
...陶器修理者のおどけた蘆笛(あしぶえ)の遠音...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わたくしはかつて『夏の町』と題する拙稾(せっこう)に明治三十年の頃には両国橋の下流本所(ほんじょ)御船倉(おふなぐら)の岸に浮洲(うきす)があって蘆荻のなお繁茂していたことを述べた...
永井荷風 「向嶋」
...その袂(たもと)から蘆管(ろかん)を探り出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「蘆屋型(あしやがた)の茶釜...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...又 黄の萱の満地に伏して雪飛びき奥足柄にありし古事 といふ歌もこの時作られてゐるが之は昔私も御一しよに蘆の湖へ行く途上に出会つた雪しぐれの一情景を囘顧したものである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...つや消しの金の帯輪から小さいほそい蘆の笛をひき抜いて脣(くちびる)にあて...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「琴」
...それは早く蘆花の影響で知らず識らずの間に私のうちに育ったものである...
三木清 「読書遍歴」
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三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...蘆荻(ろてき)や蒲(がま)が密生してい...
山本周五郎 「薊」
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