...私の教えたMというのは評判の藪(やぶ)医者で...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...多数の繊維が入り乱れてあたかも竹藪のごとくであるゆえ...
丘浅次郎 「境界なき差別」
...そこは草や雑木(ぞうき)の生えた小藪(こやぶ)になっていて...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...天竜寺の北の竹藪(たけやぶ)の中の径(こみち)を...
谷崎潤一郎 「細雪」
...藪を探して小さい筍二本貰つた...
種田山頭火 「其中日記」
...水に浸った柳の藪も...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...そうかといってここで見たところでは、竹藪の中には、種も、仕掛も、本尊様らしいものもないようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...此のすぐ裏の竹藪の先は寺の境内で大きな榎の木が一本ある...
長塚節 「開業醫」
...王維も好んで竹藪(たけやぶ)の中に蚊帳(かや)を釣らずに寝た男でもなかろう...
夏目漱石 「草枕」
...するとその石の一つが竹藪(たけやぶ)にあたって戞然(かつぜん)と鳴りました...
夏目漱石 「行人」
...煙のやうに藪垣の方へ消えて行つてしまひました...
林芙美子 「蛙」
...すこうしばかり藪睨みで...
林芙美子 「雪の町」
...「藪入り」なんか最もましな部分の流露です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...竹藪は黄色く霜枯れ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...期待しているよ」由紀はそのとき大藪の蔭の湿った黒土を思いだしていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...ぜひなく立ち別れましたような次第でござりました」藪八――という名が出たとき...
吉川英治 「大岡越前」
...……何でも話すがよい」藪八は...
吉川英治 「大岡越前」
...そのどん詰(づま)りの藪畳(やぶだたみ)で」「家中の者の眼に触(ふ)れるようなことはあるまいな」「さっきも申し上げた通り...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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