...藪医者といふと、蝸牛(かたつむり)や、蟷螂(かまきり)と同じやうに草ぶかい片田舎にばかり住んでゐるやうに思ふ人があるかも知れないが、実際は都にも多いやうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...ぬくいので藪蚊が来襲してさん/″\だつた...
種田山頭火 「一草庵日記」
...藪の中で一人のおやじが頻(しき)りに竹を切っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...後(うしろ)は竹藪(たけやぶ)である...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...王維も好んで竹藪(たけやぶ)の中に蚊帳(かや)を釣らずに寝た男でもなかろう...
夏目漱石 「草枕」
...其家の向うに笹藪(ささやぶ)がある...
夏目漱石 「正岡子規」
...その竹藪は薙ぎ倒され...
原民喜 「夏の花」
...向ふには竹藪があって...
原民喜 「夏の日のちぎれ雲」
...竹藪続きの山科(やましな)街道...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...落ちつく先は、奈良井にしようか、藪原にしようか、とちよつと氣迷つたのち、――まづ、鳥居峠を越えて、藪原までいつてみた...
堀辰雄 「爐邊」
...藪の茂みへ落ちたんだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...停車場が出来るとなれば――」とか「小田原の家の竹藪の真ん中が...
牧野信一 「熱海線私語」
...竹藪の蔭の井戸端に木蓮とコヾメ桜の老樹が枝を張り...
牧野信一 「るい」
...ヤブミョウガは竹藪の処に行くとよく生えて居る...
牧野富太郎 「植物記」
...庭の隅に瓦(かわら)のほこらを祭りてゴサン竹の藪あり...
正岡子規 「わが幼時の美感」
...一八八〇年版ポールの『印度藪榛生活(ジャングル・ライフ・イン・インジア)』四五七頁以下に詳論しある故少々引用しよう...
南方熊楠 「十二支考」
......
三好達治 「山果集」
...日本の藪を見ているようなものだ...
横光利一 「欧洲紀行」
便利!手書き漢字入力検索