...毎日散歩ながら自分で藥取に行く樣に勸めた...
石川啄木 「鳥影」
...西洋建ての藥局を持つてゐる大きな藥種屋がある...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...僕が芥川の「死ねる藥」の話相手をしてゐたことかも知れない...
小穴隆一 「二つの繪」
...たゞ藍色にて下戸不レ知レ藥の五字が書かれたり...
大町桂月 「獨笑記」
...坂の上の火藥庫の番兵も明るい顏をしてゐる呑氣さうに見える...
千家元麿 「自分は見た」
...藥石如何でか治するを得べき...
高山樗牛 「瀧口入道」
...これくらゐの強い藥でなければ...
太宰治 「お伽草紙」
...私はそれへ寶丹膏(はうたんかう)といふ藥を眞赤に塗つた...
太宰治 「思ひ出」
...自在に大藥罐の湯がたぎつて居る...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...藥局生はもう眠つた...
長塚節 「開業醫」
...だが世間といふものは迂濶に行かないもので尤もそれはずつと後になつて知つたのだが其の時分藥局生や其他の奴がどうも僕と其看護婦との間が變だといふ疑惑を抱いて蔭では騷いで居たさうだ...
長塚節 「開業醫」
...大塚御藥園の高田御殿へお入りになります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その丸藥は七味を併せて作つたものぢや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...土瓶の中には煎藥(せんやく)があつたやうですから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不老長壽の靈藥が入つてをります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...昔から仙藥と言ふものは澤山あるさうだが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...効かない藥ではなかつた...
長谷川時雨 「煎藥」
...そのうちの一人として彼の知つた女も居なかつたので興もなささうにしてゐた最後に私はかれを恐ろしい注射室へ案内してみせたそこにあらゆる藥品がありうす青いガラス瓶の堆積を棚の上にながめさせた藥品が肉體の崩落を停めるもの注射によつてのみ生きる種族を證據立てるものその他一切の忌はしい惡魔的藥品の裝置がかれを吃驚させた友だちはかへるときドアの把手をとることさへ怖れた私は微笑つてかれを賑やかな街區へ送つて出た...
室生犀星 「星より來れる者」
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