...第二に藤本鉄石(ふぢもとてつせき)の樹木は錆ナイフのやうに殺気立つてゐる...
芥川龍之介 「僻見」
...宿の名を藤本といふ...
大町桂月 「春の筑波山」
...暮れてから、樹明兄再度来庵、藤本さんと同伴、夜間撮影をやつて下さる...
種田山頭火 「其中日記」
...「猟師はどこへ行った」「逃げたかな」「逃げたようじゃ、逃げて訴人(そにん)でもしおると大事じゃ」「いいや、訴人したとて恐るるに足らん、藤堂の番所までは六里もあるだろう、ゆるゆる腹を拵(こしら)えて出立する暇は充分」「よし十人二十人の討手が向うたからとて、かくの如く兵糧(ひょうろう)さえ充分なら、何の怖るることはない」「とかく戦(いくさ)というものは、腹が減ってはいかん」「古いけれども、それが動かざる道理」「それにしても、中山侍従殿には首尾よく目的のところへお落ちなされたかな」「こころもとないことじゃ」「十津川を脱(ぬ)けて、あの釈迦(しゃか)ヶ岳(たけ)の裏手から間道(かんどう)を通り、吉野川の上流にあたる和田村というに泊ったのが十九日の夜であった」「その通り」「中山殿はじめ、松本奎堂、藤本鉄石、吉村寅太郎の領袖(りょうしゅう)は、あれから宿駕籠(しゅくかご)で鷲家(わしや)村まで行った、それから伊勢路へ走ると先触れを出しておいて、不意に浪花(なにわ)へ行く策略であったがな」「彦根の間者が早くもそれと嗅(か)ぎつけて、大軍でおっ取り囲んだ――吉村殿と、安積(あづみ)五郎殿が一手を指揮して後方の敵に向うている間に、藤本、松本の両総裁が前面の敵を斬り開いて、中山卿を守護してあの場を落ち延びたが、さて危ないことであった」「そこを落ち延びると、忽(たちま)ち紀州勢が現われて藤本殿はあわれ斬死(きりじに)じゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...清河と一緒に「寺田屋」派から分離しのち天誅組の謀主となって斃れた藤本鉄石(ふじもとてっせき)らまで...
服部之総 「新撰組」
...べつに藤本鉄石以下の「京都方浪士人別(にんべつ)」というのが秘められていた...
服部之総 「新撰組」
...藤本信如(ふぢもとのぶゆき)と訓(よみ)にてすませど...
樋口一葉 「たけくらべ」
...最初(はじめ)は藤本さん藤本さんと親しく物いひかけ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...陰に廻りて機関(からくり)の糸を引しは藤本の仕業に極(きわ)まりぬ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...此方には龍華寺の藤本がついて居るぞ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...藤本(ふぢもと)は來年(らいねん)學校(がくかう)を卒業(そつげう)してから行(ゆ)くのだと聞(き)いたが...
樋口一葉 「たけくらべ」
...藤本の嬢(じょう)も...
火野葦平 「花と龍」
...名だかい藤本組との結びつき...
火野葦平 「花と龍」
...八幡の藤本組を訪れた...
火野葦平 「花と龍」
...藤本が虚心に諒解しているので...
火野葦平 「花と龍」
...川喜多長政・原節子・藤本真澄といふ三人の席が...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...藤本って奴、いゝ返事しないのに、くど/″\とやってゐるうち、何ともその図が今も眼に残ってゐるのだが、「あゝ判った/\」と言って、両手で頭をかゝへるやうな、或ひは耳を掩ふやうな形になって、そこへノビるやうにした...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...何ともはやユル・ブリンナーの藤本鉄石も不粋なでくの坊に見えて手が届くものなら彼の野暮にシャチコ張ッた鼻の頭へ白粉をつけてやりたくなっていたのだった...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
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