...心ばかりの薬礼なり...
巌谷小波 「こがね丸」
...「道庵先生への薬礼(やくれい)はどうなさるつもりだえ」「伯母さま...
中里介山 「大菩薩峠」
...薬礼を持って来たらそこへ置いて行きな」与八が訪ねて行った時...
中里介山 「大菩薩峠」
...もろもろの医者達の出し申さるる薬礼の礼にもあらず……ただ病気全快の節は十八文と申して...
中里介山 「大菩薩峠」
...うちの先生は薬礼を十八文ずつときめてお置きになります...
中里介山 「大菩薩峠」
...薬礼の実入(みいり)も多分にあり...
中里介山 「大菩薩峠」
...薬礼の実入も多分にあり...
中里介山 「大菩薩峠」
...二代将軍の病気を癒しても十八文しきゃ薬礼を取らなかった奴がある」といい出すと...
中里介山 「大菩薩峠」
...医者へも薬礼はすましたし...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...薬礼(やくれい)と葬式の雑用(ぞうよう)とに多(おおく)もない貯叢(たくわえ)をゲッソリ遣い減らして...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「今日は薬礼をもらって帰るから御用意を願いたい」と切り口上で云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...溜(たま)っている薬礼が払えないために医者が来てくれない...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...「あの孝庵という医者はここへ寄らなかったろうか」「寄りました」と卯兵衛は顔をしかめた、「薬礼は誰が払うかって、たしかめに来たんですが、病人のことはなんにも云わねえ、薬礼はこれこれ、いつ誰が払うかってね、急場でしょうがねえから頼んだんだが、――匙(さじ)かげんはへたくそだが、銭勘定だけはうめえって、この辺では評判の医者なんです」「そんなことはない、いい手当だった」と登は云った、「あれだけの処置を手早くやれるのは珍らしい、悪く云うのは間違いだよ」登は外へ出た...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...薬礼も只(ただ)だと聞いたから来たんです...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...門戸を飾って薬礼稼ぎを専門にする...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...「今日の薬礼は『乙』のほうだ」おくには手を止めて良人(おっと)を見た...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...おれのすることに口をだすな」「薬礼だよ」おくには紙に包んだ物を...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...診察料や薬礼は一切取らない...
夢野久作 「近世快人伝」
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