...ファンから貰ったかあるいは貰った感じのなになにさん江(え)と書いた可愛い薬玉(くすだま)とか...
高見順 「如何なる星の下に」
...そして卓子の上と彼女の帯の薬玉(くすだま)模様とに...
豊島与志雄 「道化役」
...緋と水色の縮緬でこしらへた薬玉(くすだま)の簪ももつてゐた...
中勘助 「銀の匙」
...観客から贔屓(ひいき)の芸人に贈る薬玉(くすだま)や花環(はなわ)をつくる造花師が入谷(いりや)に住んでいた...
永井荷風 「草紅葉」
...薬玉(くすりだま)だのの看板が...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...つまみの薬玉(くすだま)の簪(かんざし)の長い房が頬の横でゆれて...
長谷川時雨 「大丸呉服店」
...それに造花や薬玉が結んであるのが...
原民喜 「雲雀病院」
...中央の太き柱は薬玉(くすだま)および小旗を以(も)って飾られ...
村井弦斎 「食道楽」
...今日は美しく作った薬玉(くすだま)などが諸方面から贈られて来る...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...香料を袋に入れた薬玉(くすだま)が五色の糸で飾られ...
室生犀星 「津の国人」
...ここから火薬玉をたたきつけるぞ」慎吾は思わず框(かまち)の片足をひっ込めて――「では得物を取って...
吉川英治 「銀河まつり」
...どこを触っても火薬玉が飛ぶんだから」すうっと...
吉川英治 「銀河まつり」
...落せば爆発する火薬玉でも乗せたように...
吉川英治 「治郎吉格子」
...按(あん)ずるに、火の原因(おこり)は、昼、初春(はる)の宴(うたげ)に、たくさんな花籃(はなかご)が持ち込まれており、上には、蝶花の祭り簪(かんざし)がたくさん挿(さ)してあったが、籃(かご)の底には、硫黄(いおう)、焔硝末(えんしょうまつ)、火薬玉などが、しこたま潜(ひそ)めてあったのではあるまいか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...薬玉(くすだま)みたいに...
吉川英治 「源頼朝」
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