...竹見のはなしによると、むこうの船は、火薬船だということだから、こっちからぶっつけたとたんに、火薬が爆発して、船長ノルマンはじめ船もろともに、空中へふきあげられてしまうだろう...
海野十三 「火薬船」
...私は掌にのせていた三つの黒い丸薬を...
海野十三 「地球要塞」
...のましたつもりにして婆さまのいう通りに薬をやめさせた...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...それも劇薬の副作用だつたのにちがひない...
武田麟太郎 「現代詩」
...蓮香はそこで丸薬を桑の口に納れ...
田中貢太郎 「蓮香」
...薬のことは大変よく知っており...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...……・くらがり風鈴の鳴りしきる・炎天の鴉の声の濁つてゐる・月あかり白い薬を飲むほどは・草ふかくここに住みついて涼しく・炎天の地しばり草の咲きつづく・おそい月が出てきりぎりす・ねむり薬もねさしてはくれない月かげ・夜蝉よここにもねむれないものがゐる七月廿九日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...毎日家で薬を注(さ)すことになつてゐたが...
徳田秋声 「チビの魂」
...米国は今や何人もなし得なかった極めて強力な爆薬を発明するに至った...
永井隆 「長崎の鐘」
...三本目の薬酒の入った徳利に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...右手に湯気のもやもやたちのぼる薬缶(やかん)をさげて井戸端へいった...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...題は「やまのいもハ薯蕷デモ山薬デモナイ」であって詳しく...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...馬や豚の背骨の中におれが長生きの薬を詰めて入れておけば...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...先日の新紙に近年蛇を薬用のため捕うる事大流行で...
南方熊楠 「十二支考」
...きのうはユリの薬のきけ工合をきいて下すって本当にありがとう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これを考えることなくしては殺鼠剤(さっそざい)・駆鼠薬を売る者は...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...弾薬は尽きたが、なお甲軍を叩きつぶす岩石の有るあり、とも書いてある...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分の薬指を握ってみた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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