...芬(ぷん)と薫って...
泉鏡花 「薄紅梅」
...薫さんという人は女性の気持ちに理解がありますので...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...花薫(はなかほ)り月霞む宵の手枕(たまくら)に...
高山樗牛 「瀧口入道」
...半ひらきし窓よりは酣なる春夜の薫絶るまもなく漂ひ来れり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...露時雨(つゆしぐれ)夜ごとにしげくなり行くほどに落葉朽ち腐るる植込(うえごみ)のかげよりは絶えず土の香(か)薫(くん)じて...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...今こそはおまへの髪毛(かみげ)なよぶころ花は香炉に打薫じ...
中原中也 「山羊の歌」
...話の競技の第五番目に選手として立った春藤薫は...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...薫草すなわち草は目を明にし涙を止めるといわれるので...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...小さく巻き合わせた手紙の反古(ほご)の黴(かび)臭いのを袋に縫い入れたものを弁は薫に渡した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「釈明のお言葉を承りますことはかえって私としては不安です」と薫は言って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「逢はずば何を」(片糸をこなたかなたに縒りかけて合はずば何を玉の緒にせん)と薫は歎かれるのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...薫は気の毒になり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あまり多くは言わぬ薫であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...友情においても誠意の少ないものらしいなどとお憎みする心さえ薫に起こった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...薫香(くんこう)をたきしめたのには似ていず特異な香であるのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...高い声を立てて笑(え)んでみせる若君を見て薫は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...小説の芹川(せりかわ)の大将が女一の宮を恋して秋の日の夕方に思い侘(わ)びて家から出て行くところを描(か)いた絵はよく自身の心持ちが写されているように思われる薫であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...薫はたよりない気もするのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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