...薫り満てる哉と詔いて...
高木敏雄 「比較神話学」
...昔の人の薫(た)きしめた香の匂が...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...民衆に文化的な薫染を与えたものは...
戸坂潤 「日本文化の特殊性」
...縁側近くに置いた古銅(こどう)の手あぶりから盛に香の薫りが流れて來る...
永井荷風 「新歸朝者日記 拾遺」
...この風を起信論では薫習と申しているようでございますが、薫習の源が、また真如無明一如の外になければならぬ理窟となるのをなんと致しましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...先刻から部屋の中に薫じて居た微妙な匂いは...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...江戸の初夏が次第に薫(かん)ばしくなつた頃...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...良いお天氣ですね――これで金さへありや――」薫風(くんぷう)に懷ろを膨(ふく)らませて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
樋口一葉 「闇桜」
...男が出て奏上するような問題ではありませんよ」と遠慮なく薫が言うと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...兵部卿の宮はまして美しいと薫から聞いておいでになった姉妹(きょうだい)の姫君に興味をいだいておいでになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私だけをお置きになってあちらへおいでになっては心細いではありませんか」薫はこう言って屏風(びょうぶ)を押しあけてこちらの室(へや)へ身体(からだ)をすべり入らせた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...薫は山荘へ御案内して行ってからのことをこまごまと御注意申し上げていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しいてその隔てを取り除こうとするのは甚だしく同情のないふるまいであると姫君の思っているのを知っている薫は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...妻戸を薫はあけて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...昭憲皇太后御入内後薫子の宮中に出入した事に就ては...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...どこか幽谷(ゆうこく)の薫蘭(くんらん)といった感じがする...
吉川英治 「三国志」
...この書の成るに当たって、永い間本を借してくだすった井上先生、大塚先生、小山内薫氏、本を送ってくだすった原太三郎氏、及び本の捜索に力を借してくだすった阿部次郎氏、岩波茂雄氏に厚くお礼を申し上げる...
和辻哲郎 「「ゼエレン・キェルケゴオル」序」
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