...しかしマクベスは相不変ロンドンのクラブの一室に葉巻を薫(く)ゆらせてゐるのである...
芥川龍之介 「僻見」
...黄に白に咲き薫っている様は実に立派なものであった...
上村松園 「余齢初旅」
...薫さんも暗い表情をして...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...薫さんに家督相続をさせようとしておりますのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...而(さう)して室内(しつない)に何(なに)か香(かう)を薫(く)ゆらすやうにとニキタに命(めい)じて立去(たちさ)つた...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...私はそこへ歩み寄つて其花のゆかしい薫りととり/″\の色と姿にうつとりと見入つた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...」晴代は或る時薫親子に打ち明け話をした...
徳田秋声 「のらもの」
...反てかの分裂時代の氣運に薫熟せられし個々單立の各科學をして...
内藤湖南 「學變臆説」
...露時雨(つゆしぐれ)夜ごとにしげくなり行くほどに落葉朽ち腐るる植込(うえごみ)のかげよりは絶えず土の香(か)薫(くん)じて...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...苗(なへ)賣りの聲が薫風に送られて何處からともなく響いて來る頃...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...忽(たちまち)その娘に薫陶(かぶ)れて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...右のすなわち草は一名薫草(クンソウ)でそれはすなわち零陵香(レイリョウコウ)である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...蘭薫ノ中ニ置ケバ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...夢(ゆめ)の中からでも薫(かお)りだしたというように咲き...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...ひととおり薫物(たきもの)が焚(た)きしめられたあとで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宮のお居間だったお座敷の戸を薫があけてみると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...奇怪なことではございませんか」と批難の言葉を発するのがいよいよ魅力を薫に覚えしめた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「今夜の御様子はいかがでございますか」などと阿闍梨は薫に問うたついでに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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