...僕等に椅子を薦める前に半ば気の毒さうに説明しました...
芥川龍之介 「河童」
...卓隣りの秋野は其煙草入を出して健に薦めたが...
石川啄木 「足跡」
...しきりにこの商売を薦めていったもんです...
海野十三 「雷」
...それを通じて面会するのがいいね」帆村は正しいやり方を薦めた...
海野十三 「地獄の使者」
...あの有名なるアメリカの暗號解讀者ヤードリ少佐著の「ザ ブラック チェンバー」を繙かれんことをお薦めします...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...潔く自首しろと薦めました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...雷孔章は、「君は国の棟梁で、賢者を薦め、不肖者を退けている人じゃないか、自個(じぶん)より議論が偉いといって、妖怪あつかいにするは怪しからん、しかし真箇(ほんとう)に怪しいものなら、猟犬を伴(つ)れてきて、けしかけたらいいじゃないか」と言った...
田中貢太郎 「狐と狸」
...今とつた梨だといつて博勞が籃のまゝ余が前に梨を薦める...
長塚節 「佐渡が島」
...このアンの薦めで...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...之等の問題を徹底的に研究せんとする人達にはクリスチヤン・コンランド・スプレンゲルの著述を御薦めする...
牧野信一 「卓上演説」
...ロバート・ブラウン等の著書を御薦めする...
牧野信一 「卓上演説」
...毎日くれた甘蕉実(バナナ)を自ら食わずにまず病猿に薦めた...
南方熊楠 「十二支考」
...私は人の薦めによって...
宮城道雄 「私の若い頃」
...あの妻君が君の食べるのを面白がって無闇(むやみ)に薦(すす)めたろう」大原「薦めた事も薦めたが僕も美味いから随分食べたよ...
村井弦斎 「食道楽」
...亡兄榛軒の柏軒を幕府に薦めた志は此に始て酬いられたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...時を見てはあたくしにその人を薦めてやみません...
横光利一 「旅愁」
...大典を挙げ行うことをお薦め申すべきです」実に...
吉川英治 「三国志」
...ロダンさんは妾にモスコー行きをお薦めになりました...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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